競合調査、市場動向、補助金の比較、業界レポート。集める・読む・まとめるの3工程は、いま全部AIに渡せます。むずかしい設定はナシ。今日から、手元のスマホとパソコンで。
案内役はこの子、うごく君。つまずきやすいポイントを、先回りして教えます。第5回のテーマは「調査レポート」。会議で一番よく頼まれて、一番時間を溶かす仕事です。この記事を上から順に進めると、次のことができるようになります。
「AIで調べる」とひとことで言っても、中身は3種類。ここを分けて考えるだけで、失敗が激減します。
Webを何十サイトも自動で巡回し、出典つきで統合する層。市場動向・競合・法改正・補助金など「社外の最新情報」担当です。
自社の売上表・議事録・PDF・過去資料を読ませる層。ネットには無い「自社の事実」はこちらでしか出てきません。
①と②を、読み手(社長・元請け・銀行・お客様)に合わせた形に整える層。ここの質が、そのまま資料の説得力になります。
パソコンが得意でない方でも、今日そのまま真似できる手順にしました。所要時間の目安は、合計15分です。
調査レポートが遅い原因は、「調べる時間」ではなく「何を調べるか決まっていない時間」です。AIは検索を数十倍速くしますが、問いが曖昧なままだと、曖昧な答えが大量に速く出てくるだけ。だからこの記事は、最初の2分を「問いを決める」ことに使います。
「業界について調べて」ではなく「◯◯県の△△業で、2026年に値上げが通った事例と、その伝え方を知りたい」まで絞る。問いが1行で言えないうちは、まだ調査を始める段階ではありません。
AIはもっともらしく間違えます(ハルシネーション)。数字・社名・法令・金額・日付は、必ず出典リンクを開いて原典で確認。確認していない数字は、社外に出さない。この1点で事故はほぼ防げます。
紙でもメモアプリでも構いません。ここを飛ばすと、あとの13分がまるごと無駄になります。逆にここさえ書ければ、残りはほぼ自動です。
全部を使う必要はありません。「社外を調べる」か「手元資料を読む」か——この2択で、ほぼ決まります。
スマホアプリでも同じことができます。パソコンのほうが、出典の確認は圧倒的に早いです。
下のテンプレの〔 〕を埋めるだけです。コピーボタンを押して、貼り付けてから書き換えてください。
あなたは〔業界名〕に詳しいリサーチャーです。以下の条件で調査し、レポートにまとめてください。 【目的】〔この調査で決めたいこと〕 【読み手】〔誰に見せるか。前提知識のレベルも書く〕 【調べてほしい問い】 1. 〔問い1〕 2. 〔問い2〕 3. 〔問い3〕 【情報源の条件】 ・一次情報(公式発表・官公庁・業界団体・決算資料)を優先 ・原則〔2025年以降〕の情報。古い場合は年を明記 ・日本国内の事例を中心に、海外は参考として区別 【出力の形】 ・冒頭に結論を3行 ・本文は見出しつきで〔1500〕字程度 ・数字は必ず出典URLを併記 ・最後に「わからなかったこと・情報が薄い論点」を列挙 【禁止】 ・推測を事実として書かない。不確かな場合は「推定」と明記する
添付した〔資料の種類:売上表・議事録・見積書など〕だけを根拠に answer してください。 資料に書かれていないことは「資料に記載なし」と答えてください。 【知りたいこと】 1. 〔問い1〕 2. 〔問い2〕 【出力】 ・表で整理し、各行に根拠となった箇所(ページ・日付)を書く ・気になった異常値・例外を3点指摘する
〔業種〕の発信で、直近1年に反響が大きかった投稿・記事の「型」を調べてください。 【調べる観点】 1. どんな切り口・タイトルが多いか(共通パターンを5つ) 2. どんな数字・実例が入っているか 3. 冒頭3行の書き出しの共通点 4. 逆に、伸びていない発信に共通する特徴 【出力】 ・型ごとに「そのまま真似できるタイトル例」を2本ずつ ・出典URLを併記 ・最後に、〔自社の状況〕で使うならどの型が適するかを提案
AIが調べている数分間は、待ち時間ではありません。別のタブで、レポートの骨組みを先に作っておくと、戻ってきた瞬間に完成まで一直線です。
〔読み手〕向けに、〔テーマ〕の報告資料の見出し構成だけを作ってください。 本文は不要。見出しと、各見出しで書くべき内容を1行ずつ。 A4〔2〕枚に収まる分量で、結論が先に来る構成にしてください。
全部を確認する必要はありません。「その資料の主張を支えている数字」だけを確認します。だいたい3〜5個です。
今作ったレポートを、批判的にレビューしてください。 1. 出典が弱い・古い・二次情報のみの記述を全部指摘 2. 推測が事実のように書かれている箇所を指摘 3. 反対意見・反証となるデータが存在しないか確認 4. この資料を読んだ相手から出そうな質問を5つ予想 指摘は厳しめでお願いします。褒める必要はありません。
同じ内容を、渡す相手に合わせて言い換えます。ここまでで15分です。
このレポートを、以下の4つの形に書き分けてください。内容は同じ、表現だけ変える。 1. 会議用:スライド8枚分の見出しと箇条書き 2. メール用:300字の共有文(結論先出し) 3. 現場用:専門用語なし、やることだけ3つ 4. SNS用:300字。数字を1つ主役にして、最後に問いかけで終わる
「月◯円かかるけど、元は取れるのか」。感覚ではなく、式で出します。
例:月額3,000円 ÷ 時給2,500円 = 1.2時間。つまり、月に1本の調査レポートが時短できた時点で回収できる計算です。有料AIの月額が高く感じるのは、時間を金額に換算していないからです。
| あなたの時給 | 月3,000円の回収ライン | 月4本の時短で生む価値 |
|---|---|---|
| 1,500円 | 月2.0時間 | 約13,500円/月 |
| 2,500円 | 月1.2時間 | 約22,500円/月 |
| 4,000円 | 月0.8時間 | 約36,000円/月 |
| 役員クラス | 月0.5時間以下 | 議論の質そのものが変わる |
※ 時短時間は「月4本×9時間削減」を控えめに見積もった概算です。実際は、これまでそもそも調べていなかった調査ができるようになる効果のほうが大きく出ます。
| 目的 | Claude | ChatGPT | Gemini | NotebookLM |
|---|---|---|---|---|
| Web全体を深く調査 | ◎ リサーチ機能 | ◎ Deep Research | ◎ Deep Research | -(Web調査は対象外) |
| 手元資料だけを根拠に | ◎ プロジェクト | ○ | ○ | ◎ 最も得意 |
| 出典に戻る確認 | ◎ | ○ | ○ | ◎ 該当箇所へ移動 |
| 長文の日本語の自然さ | ◎ | ○ | ○ | ○ |
| 無料でどこまで | ○ 制限あり | ○ 軽量版で試せる | ◎ 無料でも1日数回 | ◎ 無料枠が広い |
| 資料の出力・共有 | ○ | ◎ 文書出力に強い | ◎ Googleドキュメント連携 | ○ 音声要約も生成 |
「外の事実」と「自社の事実」を別々に集めてから合流させる。これが、説得力のある資料になる唯一の型です。片方だけの資料は、必ず「で、うちはどうなの?」と聞かれます。
※ 各サービスの機能名・回数上限・料金は頻繁に変わります。契約前に必ず公式サイトでご確認ください。
長い呪文は要りません。この5つが入っているかどうか、それだけです。
同業の発信で伸びているものを分解すると、共通する型があります。社内資料でも、SNSでも、効き方は同じです。
チャット型は調べてくれる相談相手。自立型(エージェント)は、調査を最後までやり切って提出してくる同僚です。リサーチとは特に相性のいい領域です。
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コネクタ・スキル・Coworkで、作業そのものを渡す。安全に運用するための社内ルールづくりまで。(近日公開・仮題)
個人情報・カード情報・未公開の数字・取引先の機密は入れない。迷う情報は責任者に確認してから。紙1枚のルールで十分です。
レポートには必ず出典URLと調査日を残す。あとから「これ、どこ情報?」と聞かれたときに答えられない資料は、社内で信用されなくなります。
提案書・公式発表・金融機関向け資料は、必ず人が数字を確認してから。誰が確認するかを、あらかじめ決めておきます。
うまくいった指示文は、個人のメモではなくチームの共有場所へ。第1回で作ったプロジェクトに置いておくと、全員の調査品質が揃います。
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