ChatGPT実践シリーズ 第1回 | 所要15分

ChatGPTは「使う前」に
整えると、別物になる。

同じAI・同じ質問でも、答えの質は人によって変わります。理由は才能ではなくワークスペースの設定。この記事は、初めての方が15分で「正しい土台」を作りきるための、手順書です。

案内役はこの子、うごく君。つまずきやすいポイントを、先回りして教えます。
うごく君より

こんにちは、うごく君です。「ChatGPT、登録はしたけど質問して終わり」——これ、いちばん多い“もったいない”です。この記事を上から15分やり切ると、次の状態になります。

  • 迷子にならないアカウントの入口が1本に決まる
  • 自分に合ったプランと、その費用対効果が数字で分かる
  • カスタム指示・メモリで「毎回の前置き」がゼロになる
  • 仕事用のプロジェクトが1つ完成し、明日から即戦力になる
  • モデル選択・Work=自立型AIへの入口が見える
30秒でわかる

「AIワークスペース」って、
結局なにを整えるの?

難しい話ではありません。整える場所は、たった3層。上から順に固めるだけです。

🔑

1. 土台
= アカウントとプラン

入口を1本に決め、使う量に合ったプランを選ぶ層。ここがブレると、履歴も設定も分裂します。

🧠

2. 記憶
= カスタム指示・メモリ

「あなたが誰で、どんな文体が好きか」をAI側に置いておく層。毎回の前置きが消えます。

🗂️

3. 現場
= プロジェクトとモード

案件ごとの資料・ルールをまとめ、Chat/Work/Codexを使い分ける層。ここまで来ると“自立型”が動きます。

CHATGPT MASTER | LESSON 01

第1回:ChatGPTの基礎
― 正しいAIワークスペースの設定方法 ―

パソコンが得意でない方でも、上から順に進めるだけで終わるように作りました。所要時間の目安は合計15分です。

💡 最初にこれだけ

AIの成果は「良いプロンプト」より先に、良いワークスペースで決まります。プロンプトは毎回書き直す“消耗品”ですが、設定は一度やれば効き続ける“資産”。だから最初の15分の価値がいちばん高いのです。

なぜ「設定」だけで、ここまで差がつくのか

AIは、渡された情報の範囲でしか考えられません。差はここで生まれます。

POINT 01

毎回ゼロから説明している人 vs していない人

研修の現場で「ChatGPT、いまいちだった」という方の画面は、9割が初期設定のままです。毎回「私は建設業の会社を経営していて…」と説明し直すのは、優秀な新人に毎朝“はじめまして”をやり直しているのと同じ。一度だけ教えれば済む情報を、AI側に置いておくのが設定です。

POINT 02

情報が混ざる人 vs 分けている人

A店の販促を相談した直後にB店の話をすると、A店の前提が混ざった提案が返ってきます。人間なら「今はB店ですよね」と気づきますが、AIは同じ会話の情報をすべて材料にします。混ざり事故のほとんどは、部屋を分けるだけで消えます。

失敗しないための、たった2つのルール

RULE 01

入口は、毎回そろえる

最初に 「Googleで続ける」 で登録したら、2回目以降もずっと同じボタン。メール+パスワードと混ぜると別アカウントができ、履歴も設定も消えたように見えます(いちばん多い勘違いです)。

RULE 02

入れる情報の線を、先に引く

お客様の個人情報・見積の原価・社外秘は入れない。これは設定の前に決めておくルールです。会社で使うなら、この線引きを紙1枚にして共有するところまでが第1回の宿題です。

STEP1
ACCOUNT / 所要3分
アカウントをつくり、入口を固定する

まずは土台です。Googleアカウント(Gmail)を1つ持っていれば、それだけで始められます。クレジットカードは不要です。

ChatGPT を開く ↗
手順
  1. 「ログイン/サインアップ」を選ぶ
  2. 「Googleで続ける」を選ぶ(ここが分岐点)
  3. 用意したGoogleアカウントを選び「次へ」
  4. 初回は名前・生年月日・電話番号のSMS認証
  5. 画面が開いたら、ブックマークしておく(偽サイト対策)
⚠️ 一番の落とし穴
2回目以降も必ず「Googleで続ける」から。メール+パスワードで入ると別アカウントになり、これから設定するカスタム指示もメモリも、まるごと見えなくなります。「昨日の会話が消えた」の正体は、ほぼこれです。
まだGoogleアカウントが無い方へ

5分で作れます。作り方は、シリーズの入門記事で細かく解説しています。

はじめてのAI活用ガイドを見る →
うごく君のひとこと会社で使うなら、個人のGmailではなく会社のアカウントで1本化しておくのがおすすめ。退職時の引き継ぎで、あとから必ず効いてくるよ。
STEP2
PLAN / 所要2分
プランを「時間」で決める

2026年のChatGPTは、Free・Go・Plus・Pro・Business・Enterprise の構成です。迷ったときの判断基準は、機能の数ではなく「その差額を、何分の時短で取り返せるか」です。

プラン早見(2026年7月時点・$1=約155円換算の目安)
プラン月額の目安向いている人元を取る目安
Free0円まず試す・週に数回使う
Go約$8/1,300円前後無料では足りないが$20は高い層月に約20分の時短
Plus約$20/3,100円前後毎日使う。個人利用の標準月に約50分の時短
Pro約$100〜200上限が仕事を止めている人要検証。Plusで詰まってから
Business約$25/席(年払いで約$20)2名以上のチーム・法人1人あたり月1時間の時短
Enterprise個別見積全社導入・統制が必要情シスと要件定義から
OpenAI公式 料金ページ ↗
法人の方が見落としがちな2点
  • データの扱い:Business/Enterpriseは、入力内容がモデルの学習に使われない扱いが標準です。「社員が勝手に使う」より「会社が管理して使わせる」ほうが、結果的に安全になります。
  • 席の考え方:Businessは通常2席から。1人だけならPlus、2人以上なら管理機能ごとBusinessが素直です。
うごく君のひとことおすすめの順番は「まずFreeで2週間 → 上限に当たった日をメモ → 当たる頻度でGoかPlusを決める」。先に課金してから使い方を探すのが、いちばんもったいないパターンだよ。
STEP3
CUSTOM INSTRUCTIONS / 所要4分
カスタム指示で「毎回の自己紹介」を消す

この記事でいちばん効果が大きい設定です。一度書けば、以降すべての会話に自動で効きます。無料プランを含む全プラン・全デバイスで使えます。

設定場所
  1. 右上のアイコン →「設定」
  2. 「パーソナライズ」を開く
  3. 「カスタム指示」をオン
  4. 「あなたについて」「どのように応答してほしいか」を記入して保存
そのまま使えるテンプレ(社長・個人事業主向け)
📋 「あなたについて」欄
私は〔業種〕の会社を経営しています。従業員は〔人数〕名、拠点は〔地域〕です。
主な事業は〔事業内容を2〜3個〕。
AIの専門知識はありません。専門用語は使うたびに一言で補足してください。
判断材料が足りないときは、推測で埋めずに質問してください。
📋 「どのように応答してほしいか」欄
・結論から先に書く。前置きの挨拶は不要。
・長い説明より、箇条書きと表を優先する。
・日本のビジネス慣行に合わせた言い回しにする。
・数字や制度の話は、確実でない部分を明示する。
・提案は必ず2〜3案出し、それぞれの向き・不向きを添える。
性格プリセットも合わせて

同じパーソナライズ画面に、口調をワンタッチで決める「性格プリセット」(デフォルト/プロフェッショナル/フレンドリー/率直 など)もあります。カスタム指示と矛盾させないのがコツ。「率直」を選んだのに指示欄で「やわらかく」と書くと、答えがブレます。

🏢 仕事での効き方 BUSINESS
  • 見積・請求まわりの相談で、毎回の業種説明が不要になる
  • 社内文書のトーンが自動で統一される
  • 新人スタッフに同じ設定を配れば、出力の品質が揃う
🏠 私生活での効き方 PRIVATE
  • 家族構成やアレルギーを一度書けば、献立提案が毎回ちょうどよくなる
  • 「小学生にも分かる説明で」を常設にできる
  • 語学の練習相手として、レベルを固定できる
⚠️ 書いてはいけないこと
カスタム指示はすべての会話に自動で流れ込みます。顧客名・従業員の個人情報・原価率・取引条件などは書かないでください。書くのは「立場」と「好み」まで。具体的な数字は、必要な会話のときだけ都度渡すのが安全です。
うごく君のひとこと完璧を目指さなくて大丈夫。まず5行だけ書いて保存して、使いながら足していこう。「この言い方やめてほしいな」と思った瞬間が、追記のタイミングだよ。
STEP4
MEMORY / 所要2分
メモリを、意図してオン/オフする

カスタム指示が「自分で書く固定の設定」なら、メモリは「ChatGPTが自動で覚えていく動的な情報」です。放置せず、仕組みを理解した上でオンにするのが正解です。

設定場所と2つのスイッチ
  1. 「設定」→「パーソナライズ」→「メモリ」
  2. 保存済みメモリを参照:ChatGPTが明示的に覚えた項目を使う
  3. チャット履歴を参照:過去の会話全体を参照する
  4. 「メモリを管理」から、覚えた内容の確認・個別削除ができる
⚠️ 知らないと事故る、2つの挙動
①「保存済みメモリを参照」をオフにすると、「チャット履歴を参照」も一緒にオフになります(逆は可能)。
② チャット履歴をオフにすると、それまで覚えていた情報は削除対象になり、公式説明では30日以内にシステムから消えます。「試しにオフ」が、積み上げた設定を消すことがあります。
使い分けの原則
  • 変わらない前提(業種・立場・文体の好み)→ カスタム指示
  • 移り変わる文脈(今期の目標、進行中の懸案)→ メモリ
  • 案件単位の資料や条件 → 次のSTEP5「プロジェクト」
🏢 仕事での効き方 BUSINESS
  • 「うちの繁忙期は3月と12月」を覚えさせると、計画提案の精度が上がる
  • よく使う取引先の呼称・敬称ルールが揃う
  • 言い回しの好みが蓄積し、修正回数が目に見えて減る
🏠 私生活での効き方 PRIVATE
  • 「辛いものが苦手」「平日は30分以内で作れる料理」が毎回反映される
  • 子どもの学年に合わせた説明レベルが固定される
  • 旅行の好み(温泉・車移動 など)を毎回説明しなくてよくなる
うごく君のひとこと会社のPCで、家族の話や体調の話をした記憶が残るのが気になる人へ。そういう会話は「一時チャット(履歴に残さないモード)」を使うと、メモリに入らないよ。
STEP5
PROJECTS / 所要3分
プロジェクトで、案件ごとに「部屋」を分ける

会話が増えてくると、必ず「あの話どこいった?」が起きます。プロジェクトは、案件・店舗・テーマごとに専用の部屋をつくる機能。ここが第1回の“上級者との分かれ道”です。

手順
  1. 左メニューの「プロジェクト」→「新規プロジェクト」
  2. 名前をつける(例:採用_2026秋A店_販促
  3. そのプロジェクト専用の指示を書く(全体のカスタム指示に上乗せされる)
  4. 関連ファイル(価格表・マニュアル・議事録など)をアップロードしておく
  5. 以降、その案件の会話は必ずこの部屋の中で始める
最初に作るとよい5つの部屋(例)

📣販促・SNS

  • 店舗名・客層・トーンを固定
  • 過去の反応が良かった投稿を格納
  • 毎月の投稿案をここで量産

🧑‍🔧採用・教育

  • 求人票・面接の質問集を格納
  • 多国籍スタッフ向けの、やさしい日本語変換
  • 作業手順書のたたき台づくり

📊数字・管理

  • 月次の集計フォーマットを格納
  • Excel関数の相談窓口として使う
  • ※実データは社内ルールの範囲で

📮社外文書

  • 取引先ごとの文体・敬称ルール
  • お詫び・お断り・値上げ案内の型
  • 送る前の最終チェック依頼
⚠️ 部屋を分けないと起きること
A店の販促を相談した直後にB店の話をすると、A店の前提が混ざった提案が返ってきます。人間なら「今はB店の話ですよね」と気づきますが、AIは同じ会話の中の情報をすべて材料にします。混ざり事故のほとんどは、部屋を分けるだけで消えます。
うごく君のひとこといきなり10個作らないでね。まず2つ。いちばん時間を取られている業務と、いちばん頻度が高い業務。その2つだけで、効果はちゃんと出るよ。
STEP6
MODEL & MODE / 所要1分
モデルとモードの、迷わない選び方

2026年7月9日(米国時間)、最新世代の GPT-5.6 シリーズ(Sol/Terra/Luna)が一般提供になりました。名前は毎年変わりますが、選び方の原則は変わりません。

初心者の結論
  • 基本は、既定モデルのまま触らない。迷ったら変えない、が正解です
  • 答えが浅い・考え込んでほしいときだけ、推論(Thinking)系に切り替える
  • 切り替えは会話の途中でも可能。同じ質問を投げ直せば、深さの違いが体感できます
3つのモードの使い分け
やりたいことChatWorkCodex
質問・下書き・要約△(大げさ)×
アイデア出し・壁打ち×
資料・スライドの完成品△(下書きまで)×
複数アプリを横断する作業×
数時間かかる調査・集計
プログラム・自動化の実装
うごく君のひとことモデル名を覚えるのに時間を使わないでね。半年で全部変わるから。覚えるべきは「速い=日常」「考える=重要な判断」という2つの引き出しだけだよ。

カスタム指示・メモリ・プロジェクト、どう使い分ける?

3つとも「ChatGPTに前提を持たせる」機能なので、初心者がいちばん混乱するところです。次の1枚で決着します。

観点カスタム指示メモリプロジェクト
誰が書く自分(手動)AIが自動+手動自分(手動)
効く範囲全会話全会話その部屋の中だけ
入れるもの立場・文体・出力形式移り変わる文脈案件の資料・条件
更新のしかた気になったら追記放っておいても貯まる案件が終われば削除
混ざり事故起きにくい起きやすい起きない
まず設定すべき順1番目2番目3番目

🤝 3つがそろうと、こうなる

カスタム指示で
「私は誰か」
メモリで
「今どういう状況か」
プロジェクトで
「今どの案件か」

この3層がそろって初めて、ChatGPTは「事情を知っている社内の人」として答え始めます。ひとことで言えば——設定は、AIへの引き継ぎ書。

費用対効果を「時間」で見える化する

AI導入の判断でいちばん確実なのは、削減できる時間で測ることです。売上インパクトは読みにくくても、時間は測れます。下は、設定済みのChatGPTを使った場合の、現場でよく見る短縮幅の目安です(業務内容により変動します)。

よくある業務これまで設定後月20回で
お詫び・お断りメール20分5分▲5時間
会議メモ→議事録40分10分▲10時間
求人・SNS投稿の文案30分8分▲7.3時間
長い資料の要点整理45分10分▲11.6時間
手順書・マニュアル整形60分15分▲15時間
POP・バナーの案出し90分(外注待ち含む)15分▲外注費ごと圧縮

📐 かんたんな損益分岐の出し方

月額 3,100円÷ 自分の時給
(例 2,500円)
月に約75分
時短できれば元が取れる

上の表なら、議事録の作成だけで初月から超えます。画像生成まで使えば、外注費そのものが減る月も出てきます(第7回)。まず1業務、1か月、実測。この数字が出せると、社内の説得もほぼ終わります。

⚠️ 数字を出すときの注意
「30分が5分になった」は、確認と手直しの時間を含めて測ってください。AIの下書きを鵜呑みにできない以上、チェック時間は必ず発生します。ここを含めない試算は社内で必ず崩れます。含めても十分に速い——それが正直な結論です。

第1回のうちに知っておきたい、ChatGPTならではの4つの武器

ここまでの設定は、どのAIでも通じる“土台”です。そのうえで、ChatGPTには他のAIに無い武器があります。この4つを知っているかどうかで、シリーズ全体の使い倒し方が変わります。いま覚える必要はありません。「そんなことまでできるのか」だけ持ち帰ってください。

🎨画像を、その場で作れる(第7回)

  • POP・バナー・チラシ案を会話で作って直せる
  • 手描きラフの写真から、清書したデザイン案へ
  • 商品写真の背景差し替え・トリミング
  • 外注費と待ち時間が、そのまま減る領域

🎙️声で話せる(第8回)

  • 運転中・現場・移動中にハンズフリーで相談
  • 会議の録音から、議事録と宿題リストへ
  • 英会話・接客ロールプレイの相手役
  • 「打つのが苦手」な人ほど効果が大きい

🤖自分専用AIを作って配れる(第11回)

  • マイGPT=手順と資料を仕込んだ専用AI
  • 「クチコミ返信くん」「見積チェックくん」など
  • 作れば社内の誰でも同じ品質で使える
  • 設定が“個人技”から“会社の資産”になる

📊表計算の中で直接動く(第6回)

  • Excel・スプレッドシートからChatGPTを呼べる
  • 関数・集計・データ整形をその場で依頼
  • CSVを渡せばグラフまで一気に
  • 数字仕事が多い会社ほど、効きが早い
うごく君のひとことChatGPTを「文章を書くAI」だと思っていると、たぶん半分も使えていないよ。画像・声・自分専用AI・表計算——この4つが、ChatGPTがいちばん光るところ。第1回では“知っておく”だけでOK。

設定が済んだら:うごく君の「効くお願いの型」

第2回で本格的に扱いますが、第1回のうちに型だけ持ち帰ってください。次の4つを足すだけで、結果が一段変わります。

1
だれに向けて?例:取引先/お客様/新人スタッフ
2
何をしてほしい?例:メールを書く/要約する/比較する
3
どんな形で?例:箇条書き5つ/表/200字
4
どんなトーン?例:丁寧に/簡潔に/熱量高く
✕ もったいない例
「求人票を書いて」
→ どこの会社の話か分からず、当たり障りのない文章に
◎ 効く例
「未経験の20代向けに、当社の求人票を、仕事の1日の流れが分かる形で400字・親しみやすいトーンで」
→ そのまま使える文章に近づく
📋 そのまま使えるテンプレ
あなたは〔役割〕です。
〔だれに〕向けに、〔してほしいこと〕を、
〔形式:箇条書き/表/字数〕〔トーン〕で作ってください。
不足している情報があれば、作る前に質問してください。
【材料】
〔元になる情報を貼り付け〕

設定済みChatGPTの、局面別の使いどころ

「何に使えばいいか分からない」を消すための一覧です。まずこの中から、自分が今週やる予定のものを1つ選んで試してみてください。

🏪店舗・現場で

  • クチコミへの返信文づくり
  • シフト調整の連絡文、募集の告知
  • 多国籍スタッフ向けの、やさしい日本語+多言語変換
  • クレーム対応の、初動の言葉を整える
  • POP・メニュー説明のキャッチコピー案

🧑‍💼デスクワークで

  • メール・案内文の下書きと言い換え
  • 長い資料の要約、比較表づくり
  • Excel関数・エラーの相談
  • 企画のたたき台と、反論の想定
  • 翻訳、外国語メールの読み書き

🏠暮らしで

  • 献立・買い物リスト・作り置きの提案
  • 役所の書類や制度の意味を、かみ砕いて解説
  • 手紙・スピーチ・お礼状の下書き
  • 旅行や休日プランの相談
  • 保険や契約書の「読み方」を教えてもらう

📚学び・子育てで

  • 英会話・語学の練習相手
  • 宿題の「なぜ?」をやさしく解説
  • 資格勉強の要点まとめ・クイズ出題
  • 読書メモ・感想文の整え
  • 子どもの進路相談の、考えるヒント出し

ここに「自立型AI」が加わると、何が変わるか

2026年7月、ChatGPTに業務エージェント Work が加わりました。目標を伝えると、工程を自分で分解し、複数のアプリやファイルを横断して、完成した成果物(スプレッドシート・スライド・文書など)まで仕上げるモードです。同じ方向のツールとして Claude Cowork、Microsoft 365 Copilot なども出そろい、業界全体が「相談相手」から「担当者」へ移りつつあります。

🔭 いちばん大事な前提

自立型AIの実力は、ワークスペースの設定と、社内データの整い方にそのまま比例します。第1回で整えた3層(カスタム指示・メモリ・プロジェクト)は、Workを使い始めたときにそのまま効きます。設定が空っぽのままWorkに仕事を渡しても、的外れな成果物が返ってくるだけです。

✅ 任せやすい仕事 向いている
  • 月次の集計と、報告資料の型づくり
  • 複数の資料を読み比べて、比較表にまとめる
  • 会議の準備(資料収集→論点整理→アジェンダ)
  • 過去の投稿を分析して、次の企画案を出す
  • 手順のメモから、読めるマニュアルを起こす
⛔ まだ任せない仕事 要注意
  • 社外への送信・発注・支払いを伴う操作
  • 人事評価・採否など、人の処遇に関わる判断
  • 法令・許認可・税務の最終判断
  • 顧客の個人情報を含むデータの一括処理
  • 数字が一次情報のまま検証されていない資料
自立型AIを入れる前に決めておく5つ
1承認ポイントを決める

「送信」「公開」「外部連携」の直前は、必ず人が承認する設計にします。多くのツールが承認プロセスを前提に作られていますが、その設定を確認せずに使うのが危険です。

2接続先を絞る

ドライブ・チャットツールなどの連携は、必要な範囲だけ許可します。「全部つなげば便利」は、事故のときの被害範囲も全部になるということです。

3成果物の検算ルール

AIが作った表や数字は、必ず1か所は人が手で検算する。全部見るのは無理でも、抜き打ちの1点確認があるだけで品質は保てます。

4費用と時間の上限

長時間動くタイプのエージェントは、その分コストも使います。「1タスクあたり何分まで」「月いくらまで」を先に決めておきます。

5やらせないことリスト

禁止事項を紙1枚で共有します。ルールが無いと、現場は「たぶん大丈夫」で使い、情シスは「たぶん危険」で止める。どちらも損です。

6まず1業務で実証

全社展開の前に、1部署・1業務で1か月。削減時間と失敗パターンを実測してから広げると、社内の反発がほとんど起きません。

うごく君のひとこと「危なそうだから禁止」も、「便利そうだから全解禁」も、どちらも失敗するよ。承認つきで、狭く始める。これが2026年の正解だと思う。

つまずいたときのチェックリスト

設定したカスタム指示が、効いていない気がする
まず保存されているか確認を(設定→パーソナライズ)。次に、指示が長すぎないか。1,500文字の枠いっぱいに書くと、優先順位が薄まります。5〜10行に絞るほうが確実に効きます。また、性格プリセットと矛盾していないかも確認してください。
昨日までの会話が見当たらない
ほぼ確実に、別アカウントに入っています。ログアウトして、登録時と同じ「Googleで続ける」から入り直してください。それでも見つからない場合は、一時チャット(履歴に残さないモード)で会話していた可能性があります。
覚えてほしくないことを覚えてしまった
設定→パーソナライズ→メモリ→「メモリを管理」から、項目ごとに削除できます。全部消したい場合は一括削除も可能です。なお「チャット履歴を参照」をオフにすると、覚えていた情報は削除対象になります(公式説明では30日以内)。
WorkやCodexのモードが表示されない
対応プランでのみ表示されます。加えて、デスクトップアプリを最新版に更新するか、Web版にログインし直すと出ることがあります。順次提供のため、地域やアカウントによって表示時期が異なる場合もあります。
画面が進まない・ログインが止まる
ブラウザを変える(Chrome/Safari)、シークレットウィンドウで試す、キャッシュを消す、VPNをオフにする。認証メールは迷惑メールフォルダも確認を。それでもダメなら、サービス側の一時的な混雑・障害の可能性があるため、時間をおいて再度お試しください。

安全に、かしこく使うために

1入れない情報の線を引く

お客様の個人情報・カード番号・社外秘・未公開の数字は入力しない。個人利用でも組織利用でも、これが最初のルールです。

2組織で使うなら統制ごと

Business/Enterpriseなら、管理者側で設定を統一でき、入力内容が学習に使われない扱いが標準です。「禁止」より「安全な選択肢を配る」ほうが機能します。

3答えは鵜呑みにしない

AIはもっともらしく間違えます(ハルシネーション)。数字・固有名詞・法律・助成金の要件は、必ず一次情報で確認してください。

4最後は人が決める

AIは下書きと相談相手。判断と最終責任は人の側にあります。特に対外文書は、送信前に必ず人が読む運用にしてください。

よくある質問

無料のままでも、この設定はできますか?
カスタム指示・メモリは無料プランを含む全プランで利用できます。プロジェクト機能や利用回数の上限、使えるモデルの範囲はプランによって差があります。まず無料で設定を済ませ、上限に当たる頻度を見てから課金を検討するのが合理的です。
スマホだけでも大丈夫ですか?
基本の設定はスマホアプリでも可能です。ただし一部の管理系の詳細設定はWeb版(PC)のみの場合があります。最初の設定だけPCで済ませ、日々の利用はスマホ、という組み合わせがいちばんラクです。
ChatGPTとClaude、どちらを使えばいいですか?
優劣ではなく得意分野の違いです。迷ったらまずChatGPT(画像生成・Web検索・アプリ完成度)。長い文章の要約や、丁寧な日本語の仕上げが多い方はClaudeも併用を。どちらも無料枠があるので、両方持っておくのがおすすめです。詳しくは入門ガイドで比較しています。
入力した内容は、学習に使われますか?
扱いはプランと設定によって変わります。Business/Enterpriseでは学習に使われない扱いが標準です。個人プランでも設定画面(データ管理)から選択できる項目があります。判断に迷う情報は、そもそも入力しないのが最も確実です。会社で使うなら社内ルールも合わせて確認してください。
従業員に使わせるのが不安です
不安の正体はたいてい「ルールが無いこと」です。①入れてはいけない情報 ②使ってよい業務 ③人が必ず確認する工程、この3点を紙1枚にするだけで、現場は安心して使い始めます。研修で最初に作るのも、この1枚です。
研修として社内に導入する場合、助成金は使えますか?
人材開発支援助成金など、要件を満たせば活用を検討できる制度があります。ただし対象コース・訓練時間・申請時期などの要件は毎年更新されるため、必ず最新の公募要領と、管轄の労働局へのご確認をお願いします。UGOKU AIでは、要件の整理からご相談いただけます。

このシリーズの進み方(全15回+番外編)

1回あたり10〜15分、上から順に積み上がる設計です。読む→書く→作る→見せる→任せる→広げるの順で進みます。第1回の土台が、以降すべての回に効いてきます。

テーマこの回で手に入るもの時間
第1回ChatGPTの基礎(この記事)毎回説明しなくていいワークスペース15分
第2回伝わる頼み方10倍の結果を引き出すプロンプトの型10分
第3回ドキュメント分析PDF・長文・紙の書類を数分で要点化15分
第4回メール&文書数秒でプロの文面。断り方・詫び方の型10分
第5回Deep Research調査レポートの自動生成と、裏取りの手順15分
第6回データ分析&Excel連携表計算の中でAIを直接動かす10分
第7回画像生成&写真編集POP・バナー・商品ビジュアルを内製化15分
第8回音声モード&会議ハンズフリー活用と、録音→議事録10分
第9回コンテンツ制作SNS投稿・台本・コピーの量産(動画生成も)15分
第10回Canvas会話ではなく“編集画面”で仕上げる10分
第11回マイGPT(GPTs)自分専用AIを作り、社内に配る15分
第12回タスク自動化&アプリ連携定時実行と、Drive・カレンダー等との接続10分
第13回ChatGPT Work自立型AIに“仕事”ごと渡す15分
第14回チーム導入Business設定・共有・社内ルールづくり10分
第15回フルワークフロー1〜14をつないだ完全AI自動化システム15分
番外編総括/セキュリティ情報漏洩・コンプライアンス・社内規程の型15分
🎓 第1回の宿題

この記事を閉じる前に、カスタム指示を5行だけ書いて保存してください。それだけで第1回は合格です。次の第2回では、その土台の上で 「あらゆるプロンプトから10倍の結果を引き出す」 プロンプトエンジニアリングを扱います(所要10分)。

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