ライブコマース 入門&最新運用マニュアル

「ライブ配信で売る」を、
勘から手順に変える。

ライブコマースは、才能でもセンスでもなく段取りです。スマホ1台・視聴者ゼロからでも始められる。台本づくりも、コメント対応も、終わったあとの振り返りも、いまはAIに任せられます。

案内役はこの子、うごく君。「やってみたけど誰も来なかった」の原因を、先回りして潰します。
うごく君より

「ライブコマース、気になるけど自分にはムリそう」——その感覚、正しいです。準備なしでやると、ほぼ確実に人が来ません。でも逆に言えば、準備の手順さえ持っていれば誰でも立ち上がります。この記事を上から順に進めるだけで、次のことができるようになります。

  • ライブコマースの仕組みと、「売れる/売れない」の分かれ目がわかる
  • 自分の商材に合うプラットフォームを、根拠を持って選べる
  • 60分の進行台本と告知文を、AIで30分以内に用意できる
  • 1回目から数字を測り、2回目以降を改善できる
  • 景表法・薬機法・ステマ規制など、やってはいけない線がわかる
  • 自律型AIが加わると何がどこまで自動化できるか、現実的な線引きがわかる
30秒でわかる

ライブコマースは、3つの仕事の掛け算

「配信がうまいかどうか」は3分の1でしかありません。売れないライブの多くは、前後2つが抜けています。

📣

① 集める
= 告知・リマインド

始まってから集めるのは不可能。3日前・前日・開始10分前の3点告知が、視聴者数のほぼすべてを決めます。

🎤

② 魅せる
= 実演・掛け合い

写真では伝わらない「動き・音・大きさ・使う瞬間」を見せる時間。コメントに答えるほど、視聴が伸びます。

🛒

③ 買わせる
= 導線・後追い

「欲しい」と思った瞬間に、3タップ以内で買えるか。買えなければ、その熱は必ず冷めます。

LIVE COMMERCE MANUAL

ライブコマースとは?
導入方法と、最新の運用マニュアル

配信経験ゼロ・フォロワーゼロの方が、今日から動き出せるように作りました。読むだけでなく、コピペで使えるプロンプトも各所に置いてあります。

💡 最初にこれだけ

ライブコマースとは、ひとことで言えばスマホの中で行う実演販売です。テレビショッピングとの決定的な違いは、視聴者が話しかけてくること。その場の質問にその場で答えられるから、写真とテキストだけのECより「不安」が消え、買われやすくなります。

いま、どれくらいの市場になっているのか

1世界は年20%超で拡大中

各種調査では、世界のライブコマース市場は2025年の約256億ドルから2026年に約318億ドルへ、2030年には約745億ドル規模へ成長すると予測されています(年平均成長率24%前後)。

2日本は「これから」の段階

国内市場は2020年に約300億円、2023年に約800億円、2025年に1,000億円超と見られています。中国の規模と比べれば桁違いに小さく、まだ先行者が取り切っていない市場です。

3TikTok Shopが地図を変えた

2025年6月末に日本で提供開始。2025年12月時点で月間流通額は約72.5億円と報じられ、出店者・クリエイターの参入が一気に進みました。「動画を見ていたら買っていた」という買われ方が現実になっています。

4日本は「接客型」で伸びる

中国型の「叫んで安売り」ではなく、丁寧な説明と関係づくりを重ねる接客型ライブコマースが日本では機能する、という見方が主流です。中小事業者・生産者に有利な流れです。

失敗しないための、たった2つのルール

RULE 01

1回目から「売ろう」としない

初回の視聴者は多くて数人、ゼロも普通です。1〜3回目は練習と名簿づくりと割り切る。ここで落ち込んで辞めるのが、いちばん多い失敗パターンです。

RULE 02

「見せられる商品」だけを選ぶ

ライブが効くのは①説明が要る ②変化が見える ③比べられる ④在庫が動く商品。逆に、写真1枚で判断できる定番品は、ライブにしても売上が変わりません。

STEP1
GOAL & KPI
目的とKPIを、1つに絞る

「売上」をいきなりKPIにすると、ほぼ確実に折れます。ライブコマースは視聴 → 滞在 → コメント → カート遷移 → 購入という順に詰まるので、いま自分がどこで詰まっているかを測れる指標を1つだけ主指標に置きます。

最初の3ヶ月で追う数字
指標意味まず目指す目安
同時視聴者数告知が効いているか初回3人 → 10回目20人
平均視聴時間中身が持っているか3分以上
コメント数双方向になっているか視聴者数 × 1.5件
カート遷移率導線が機能しているか視聴者の10%前後
購入率(CVR)最後の一押しが足りているか視聴者の1〜5%
アーカイブ再生数配信後も効いているかライブ視聴の2〜5倍
📋 KPI設計を任せる
あなたはライブコマースの運用責任者です。
以下の条件で、最初の3ヶ月のKPI設計を作ってください。
・主指標を1つ、補助指標を3つまでに絞る
・毎回の配信後に5分で記録できる項目だけにする
・月次で見る改善アクションを、指標ごとに1つずつ添える
【条件】
商材:〔例:地元の精肉/自社製造の惣菜〕
価格帯:〔例:3,000〜8,000円〕
配信頻度:〔例:週1回・30分〕
現在のフォロワー数:〔例:ほぼゼロ〕
こんな活かし方ができる
仕事 売上をつくる
  • 在庫過多・訳あり品を、値引きせず「理由込み」で動かす
  • 新商品のテスト販売。反応の言葉がそのまま販促コピーになる
  • BtoBの商品説明会・展示会の代替(移動費ゼロ)
  • 採用説明会・工場見学のライブ版で、応募の質を上げる
プライベート 個人でも使える
  • 不要品・ハンドメイド作品を、写真より高く売る
  • 趣味の知識(釣り・カメラ・園芸)を実演で発信する
  • 副業として、他社商品を紹介するアフィリエイト配信
  • 家族や仲間内への、遠隔での「見せながら説明」に応用
うごく君のひとこと初回の主指標は、売上じゃなくて「コメント数」にするのがおすすめだよ。コメントが増えると滞在が伸びて、滞在が伸びると勝手に売れ始めるから。
STEP2
PLATFORM
プラットフォームを選ぶ

「どこで配信するか」は、すでにお客さんがいる場所はどこかで決めます。ゼロから集めるより、いる場所に出ていくほうが圧倒的に速い。判断軸は次の3つだけです。

  1. 買う導線が中で完結するか(アプリ内決済 or 外部ECへ遷移)
  2. 新規に発見されるか(おすすめ配信に載る仕組みがあるか)
  3. 手数料と固定費(販売手数料のみか、月額があるか)
主要プラットフォームの性格
プラットフォーム強み向いている人
TikTok Shop新規発見が最強。動画とライブが連動し、アプリ内で購入完結◎ フォロワーゼロから始める人
Instagram ライブ既存フォロワーとの関係が濃い。準備ゼロで始められる◎ すでに常連がいる店
YouTube ライブ配信時間の制限がなく、アーカイブが資産になる◎ 長尺・説明が要る商材
楽天/Yahoo!等のモールすでに買う気の人が集まる場所。ポイント経済圏と連動◎ モール出店中の事業者
17LIVE ほか専用アプリライバーとのマッチングや、購入導線の作り込み○ 自社に配信人材がいない
自社EC埋め込み型データが自社に貯まる。ブランドの世界観を守れる○ すでにEC売上がある
⚠️ 手数料は「変わる前提」で見る
TikTok Shopの日本版販売手数料は一律7%からスタートし、2026年5月11日以降はカテゴリー別料率へ移行しました。利益計算をする前に、必ずセラーセンターで自分のカテゴリーの最新レートを確認してください。原価+送料+手数料+梱包資材で、粗利が想定より10%以上削られることはよくあります。
迷ったときの、いちばん現実的な組み合わせ
  • 新規を取りたい:TikTok(ショート動画で発見)→ ライブで接客 → アプリ内で購入
  • 既存客を太らせたい:Instagram ライブ → 公式LINEへ誘導 → 次回配信をリマインド
  • 説明が長い商材:YouTube ライブ → アーカイブを商品ページに埋め込む
  • まず試したい:Instagram ライブで3回やって、続けられるか自分を試す
📋 プラットフォーム診断
私の事業に合うライブコマースのプラットフォームを、
「本命1つ・サブ1つ・やらない理由つきで除外2つ」の形で提案してください。
判断軸は「新規発見のしやすさ/購入導線/手数料と固定費/運用工数」の4つ。
最後に、本命で最初の1ヶ月にやることを箇条書き7つで。
【私の情報】
業種・商材:〔   〕
客単価と月商:〔   〕
既存SNSのフォロワー:〔   〕
配信に使える人数と時間:〔   〕
自社ECの有無:〔   〕
STEP3
SCRIPT & OFFER
商材を決め、台本をAIで作る

ライブコマースは「アドリブ勝負」ではありません。売れている配信ほど台本がある。ただし読み上げる台本ではなく、順番と、言い忘れてはいけないことのメモです。ここはAIがいちばん効く工程で、1時間かかっていた準備が10分になります。

1回の配信で扱う商品は「3つ」まで
  • 集客商品:安い・話題性がある。入口として最初に出す
  • 主力商品:いちばん売りたい本命。中盤にいちばん時間を使う
  • 高単価/セット:終盤に。買う気の残った人だけが刺さる
「売れる台本」を分解すると、この4要素
1
誰の、どの不便かこの商品が消す「困りごと」を1文で
2
見せる瞬間写真では伝わらない動き・音・比較
3
信じられる理由作り手・産地・数字・使用歴
4
今買う理由数量・期間・同梱特典(嘘はNG)
✕ もったいない台本
「今日はこの商品を紹介します。おいしいのでぜひ買ってください」
→ 何が違うのか分からず、見ている人は離脱する
◎ 効く台本
「解凍が面倒で焼肉を家でやらなくなった人向けです。今から常温15分で焼けるところ、実際に焼いて見せます」
→ 対象・実演・確認できる根拠が揃っている
📋 30分ライブの進行台本をつくる
あなたはライブコマースの構成作家です。
30分のライブ配信の進行台本を、以下の形式で作ってください。
・5分刻みのタイムテーブル(時間/話すこと/画面で見せるもの)
・冒頭30秒で言うフック(3案)
・視聴者に投げかける質問(コメントを誘発するもの)を7つ
・購入を促す「締めの一言」を3パターン(煽らない・事実ベースで)
・言ってはいけないNGワード(景表法・薬機法の観点)を注意書きで
【商品】
商品名と価格:〔   〕
特徴と原材料・製法:〔   〕
想定するお客様:〔   〕
競合との違い:〔   〕
今回の特典や条件:〔   〕
📋 告知文を3点セットで一括生成
下記のライブ配信について、告知文を3本まとめて作ってください。
①3日前投稿用(期待を持たせる・120字)
②前日投稿用(内容を具体的に・120字)
③開始10分前用(今すぐ来てもらう・60字)
それぞれにハッシュタグ案を5つ、絵文字は控えめに。
【配信情報】
日時:〔   〕
場所(プラットフォーム):〔   〕
紹介する商品:〔   〕
見どころ(実演内容):〔   〕
うごく君のひとこと台本をAIに作らせたら、必ず声に出して1回読んでみて。自分が言わない言葉が混ざっていると、本番で急に読み上げっぽくなって、コメントが止まっちゃうんだ。
STEP4
SETUP
機材と配信環境を整える

高い機材は要りません。スマホ1台で十分です。ただし「音」と「光」と「通信」の3つだけは、安物で妥協すると視聴時間がはっきり落ちます。

最低限そろえる(合計2万円以下でOK)
  1. スマホ+三脚:手ブレは離脱の最大要因。固定するだけで印象が変わる
  2. ピンマイク(有線でも可):最重要。声が遠いと3秒で閉じられる
  3. リングライト or 卓上ライト:顔と商品に光を当てる。逆光は厳禁
  4. 有線LAN or 電波の強い場所:映像が固まると、その瞬間に人が消える
  5. 予備のモバイルバッテリー:配信中の充電切れは実際によく起きる
  6. 商品の見せ台・背景:白い布や無地の板1枚で、生活感が消える
⚠️ 開始前の3分チェック
音量(別のスマホで自分の配信を聞く)②ピント(商品にタップして固定)③通知オフ(機内モード+Wi-Fiが安全)④商品ページのリンク(在庫と価格が合っているか)。この4つを飛ばして事故る人が、いちばん多いです。
こんな活かし方ができる
仕事 配信環境の転用
  • そのままオンライン商談・社内研修の撮影に使える
  • ライブの素材を切り抜いて、ショート動画に再利用
  • スタッフ教育の手本動画を、同じセットで量産
  • 採用向けの「職場の空気が見える」動画に転用
プライベート 家でも活きる
  • フリマ出品の写真が、光を足すだけで別物になる
  • 子どもの発表会・行事の記録がきれいに残る
  • 遠方の家族とのビデオ通話が、圧倒的に見やすくなる
  • 趣味の作品撮影・オンライン教室にそのまま使える
STEP5
ON AIR
本番:30分の進行タイムライン

視聴者は途中から入ってきて、途中で抜けます。だから「最初に全部説明する」は失敗。同じ話を、言い方を変えて何度も繰り返す構成が正解です。

  • 0-3分入口づくり:挨拶+「今日やること」を一文で。まだ商品の説明はしない。人が集まる時間として使う
  • 3-8分集客商品:軽い商品で場を温める。コメントに1つずつ名前を呼んで返す
  • 8-10分1回目の総集編:「今来た方へ」で最初から説明し直す
  • 10-20分主力商品の実演:ここが山場。実際に触る・焼く・着る・開ける。質問を待たずに「よく聞かれるのは〜」と先回り
  • 20-23分2回目の総集編+買い方の案内:どこを押せば買えるかを、画面を指さして説明
  • 23-28分高単価・セット提案:残っている人=濃い人。ここで一番いい提案を出す
  • 28-30分次回予告とお礼:次の配信日時を必ず告知。フォロー・通知オンを依頼して終わる
コメント対応の型
  • 名前を呼ぶ:「〇〇さん、ありがとうございます」だけで滞在が伸びる
  • 質問は繰り返してから答える:途中入場の人にも伝わる
  • 答えられない質問は「調べて後で載せます」:適当に答えるのが最大の事故
  • 否定的なコメントは削除より放置:丁寧に一度だけ返し、あとは進行を続ける
📋 想定質問と回答を先に用意する
この商品のライブ配信で、視聴者から出そうな質問を30個、
「よく出る順」に並べて、回答例をセットで作ってください。
・回答は1つ40字以内、話し言葉で
・答えにくい質問(値段が高い/他社と何が違う/効果はあるのか)も必ず含める
・薬機法・景表法に触れそうな質問には、安全な言い換え例を添える
【商品情報】
〔商品名・価格・原材料・製法・保証などを貼り付け〕
うごく君のひとこと視聴者が0人でも、10人いるつもりで最後まで話しきるのが大事。アーカイブを見た人が買うことは本当によくあるし、その録画がそのまま次の商品ページの説明動画になるからね。
STEP6
REVIEW & REUSE
終わったあとが、いちばん儲かる

配信は終わった瞬間に消えるものではありません。1回の配信は、10本以上のコンテンツの原材料です。ここを回収しないのは、いちばんもったいない。

配信後24時間でやる5つ
  1. 数字を記録(視聴者数・滞在・コメント数・売上を1行で)
  2. コメント全文をコピーして、AIに要約・分類させる
  3. いちばん盛り上がった30〜60秒を切り抜いてショート動画に
  4. アーカイブを商品ページ・LINE・メルマガに貼る
  5. 買ってくれた人へお礼+次回配信の案内を送る
📋 配信の振り返りをAIに任せる
以下はライブ配信の文字起こしとコメントログです。次の5つを出してください。
①視聴者が実際に気にしていたこと TOP5(コメントの根拠つき)
②説明が足りていなかった箇所と、次回の言い換え案
③切り抜きにすべき箇所(時間帯と理由)を3つ
④商品ページに追記すべきFAQを5つ
⑤次回配信の改善アクションを3つ(優先順位つき)
【文字起こし】
〔ここに貼り付け〕
【コメントログ】
〔ここに貼り付け〕
📋 1本の配信を10本のコンテンツに割る
この配信内容から、次の素材を作ってください。
・ショート動画の企画案10本(冒頭2秒のフック文つき)
・Instagram投稿文3本/X投稿文5本
・商品ページに追記する説明文(300字)
・公式LINE配信文(次回ライブ告知つき・200字)
・ブログ記事の見出し構成(H2×5)
【元素材】
〔配信の文字起こし、または台本を貼り付け〕

反響が大きいライブに共通する、6つの型

コメント・いいね・保存が伸びている配信を横断して見ると、まったく違う業種でも同じ形をしています。真似すべきは「話し方」ではなく、この構造です。

🔪① 目の前で「変わる」

  • 切る・焼く・開ける・着る・組み立てる
  • ビフォーアフターが1画面に入っている
  • 失敗もそのまま見せる(編集がないことの証明)

🙋② 視聴者に決めさせる

  • 「AとB、どっち食べてほしい?」で参加させる
  • コメント数で次の展開が変わる仕掛け
  • 名前を呼ばれた人が、また来る

🏭③ 舞台裏を見せる

  • 工場・厨房・畑・倉庫からの中継
  • 作っている人本人が話す(営業マンではなく)
  • 「普段は見せない場所」が最強のフック

📉④ 弱点を先に言う

  • 「これは〇〇な人には向きません」
  • 他社のほうが優れている点も認める
  • 結果として、信用が跳ね上がる

⑤ 定時・定曜日でやる

  • 「毎週◯曜の20時」で習慣化される
  • 不定期配信は、告知コストが毎回かかる
  • 終わりに必ず次回日時を言う

🎁⑥ 見た人だけの理由がある

  • ライブ限定のセット・数量・同梱
  • 「配信中に買った方へ手書きメモ」など非金銭の特典
  • ※虚偽の限定表示は景表法違反になるので注意

ここにAIが入ると、何が変わるのか

AIの入れどころは3段階あります。いきなり3段目を狙わず、1段目を完全に手放してから次へ進むのが失敗しない順番です。

LV1
ASSIST / 補助
準備と振り返りをAIに渡す

いま日本の中小事業者がいちばん恩恵を受けている段階。人は喋ることに集中し、それ以外を全部AIに寄せます。ここだけで準備時間が1/5になります。

  • 台本・告知文・想定Q&Aの生成(STEP3のプロンプト群)
  • 文字起こし→要約→改善提案(STEP6のプロンプト)
  • 切り抜き候補の抽出と、ショート動画の台本化
  • 商品ページ・FAQ・LINE配信文への自動転記
LV2
REALTIME / 半自動
配信中にAIが横で動く

配信しながらAIが並走する段階。すでに実用化されており、ワンオペ配信を成立させる決定打になります。

  • リアルタイム字幕・多言語翻訳:インバウンド/越境販売がそのまま射程に入る
  • コメントの自動分類:質問・購入意思・クレームを色分けして表示
  • 定型質問への自動返信:送料・在庫・賞味期限などをAIが即答
  • 視聴数の落ち込みを検知して、次に話す話題を提案
⚠️ ここでの注意
自動返信は「事実だけを答える範囲」に限定してください。効能・効果・納期の約束をAIに喋らせると、そのまま企業の表示責任になります。返答テンプレートは人が事前に固定し、AIには「テンプレから選ぶ」役だけをさせるのが安全です。
LV3
AUTONOMOUS / 自律型
AIエージェントが「回し続ける」

ここが2026年のフロンティアです。自律型AI(AIエージェント)は、指示を1回受けたら、複数の作業を自分で順番に判断して実行し続けるAIのこと。ライブコマースとの相性は極めて良い領域です。

現実的に「もう作れる」自律運用
  • 配信カレンダーの自動運用:在庫データと天気・イベント情報を見て、来週の配信商材と日時を提案し、告知文まで下書きして通知する
  • 配信後の全自動レポート:文字起こし・コメント分析・数値記録・次回改善案を、翌朝までにレポート化してチャットに投げる
  • 切り抜き量産パイプライン:盛り上がり箇所を検出→切り出し→字幕→投稿文→各SNSへ下書き投稿まで一気通貫
  • AIアバターによる無人配信:中国のプラットフォームでは実在人物のクローンアバターによる24時間販売が普及。国内でもNTTドコモとQVCジャパンによるAIショッピングナビゲーターの配信など、実証が進んでいます
  • 多言語同時配信:AnyMind Groupの「AnyLive」のように、生成AIで多言語のライブ配信を成立させ、東南アジアなど越境販売の言語・人材の壁を下げる動きも出ています
可能性 ここが本当に大きい
  • 「人がいる時間しか売れない」制約が外れる
  • 24時間・多言語で、同じ商品を売り続けられる
  • 1人の話し手のノウハウを、複製して横展開できる
  • 配信データが貯まるほど、提案の精度が上がる
注意点 ここを外すと事故る
  • AIが事実と違う説明をした場合も、責任は事業者側にある
  • プラットフォームごとにAI生成物の表示ルールが異なる
  • 本人そっくりのアバターは、肖像・パブリシティ権の問題が出る
  • 「AIだと明かさない」運用は、信頼を一発で失う
⚠️ 自律型を入れる前に、必ず決めておく3つ
AIが勝手に言ってはいけないことのリスト(効能・価格・納期・在庫の約束)②人が必ず承認する工程(投稿前・値付け・返金対応)③AIが関与していることの開示方法。この3つを紙に書いてから導入すれば、自律型は「怖い技術」ではなく、ただの強力な社員になります。
📋 自社の自律型AI運用を設計する
ライブコマース運用に自律型AIエージェントを導入する設計案を作ってください。
・「AIに完全に任せる工程」「AIが下書きし人が承認する工程」「人しかやらない工程」の
 3分類で、工程を全部並べる
・各工程に、失敗したときのリスクと、その防ぎ方を1行ずつ
・導入を3ヶ月で段階的に進めるロードマップ(月ごと)
・最後に、社内ルールとして紙に貼る「AI運用5か条」を作る
【前提】
業種・商材:〔   〕
配信頻度と担当人数:〔   〕
いま使っているツール:〔例:ChatGPT、Claude、Googleスプレッドシート〕
うごく君のひとこと自律型AIって聞くと「人がいらなくなる」って思われがちだけど、実際に強いのは「人が喋る時間を増やすために、それ以外を全部AIが回す」形なんだ。日本のお客さんは、結局「誰から買うか」を見てるからね。

🤝 いいとこ取りの「合わせ技」

Claudeで
台本と想定Q&A
配信は
人が喋る
AIが
文字起こし・分析
自律型AIが
切り抜き量産

準備と後処理をAIに寄せて、人は「その場で答える」ことだけに集中する。これが2026年時点でいちばん再現性のある形です。ひとことで言えば——喋るのは人、それ以外は全部AI。

仕事と私生活、それぞれの活かし方

🏪お店・飲食・小売で

  • 仕入れたその日の目玉を、夕方ライブで売り切る
  • ロス削減:閉店前の在庫を「理由つき」で動かす
  • 常連向けの先行販売・予約受付の場にする
  • 店舗に来られない遠方客を、通販顧客に変える

🏭製造・BtoB・建設で

  • 展示会の代替。現場から機械の実演を中継
  • 施工事例・工場ラインを見せて、信用を先に作る
  • 代理店・卸向けの新商品説明会をライブ化
  • 採用配信:働く場所と人を、そのまま見せる

🌾地域・生産者・自治体で

  • 畑・漁港から直接。物産展に行かずに売れる
  • ふるさと納税返礼品の魅力を、作り手の言葉で
  • 移住・観光の説明会をライブで通年開催
  • 伝統工芸の制作過程が、そのままコンテンツになる

🏠個人・副業・暮らしで

  • ハンドメイド・古着・不要品を、写真より高く売る
  • 得意分野の実演(料理・修理・整理収納)で信用を作る
  • アフィリエイト配信で、在庫を持たずに始める
  • オンライン教室・相談会の入口として使う

これだけは守る。4つの法律

ライブは「その場のノリ」で言葉が走ります。だからこそ、事前に線を引いておくことが最大の防御です。

1景品表示法(優良誤認・有利誤認)

実際より著しく良く見せる表示、根拠のない「通常価格」との比較はNG。ライブでは盛り上げるための言い過ぎが事故になります。「日本一」「最高品質」は根拠が必要です。

2薬機法(医薬品医療機器等法)

化粧品・健康食品・サプリで「痩せる」「シミが消える」「治る」は言えません。体験談の形にしても同じ扱いです。言い換え表現を事前にリスト化しておきましょう。

3ステマ規制(2023年10月〜)

事業者の広告なのに第三者の感想に見せる表示は、景表法上の不当表示です。インフルエンサーやライバーに依頼する場合は、配信中・概要欄の両方で「PR」を明示してください。

4特定商取引法

販売ページ側に、事業者名・住所・連絡先・送料・返品条件などの表示義務があります。ライブが良くても、リンク先が不備だと違反です。配信前に販売ページを必ず確認。

📋 台本のリーガルチェックをAIに
以下のライブ配信台本を読み、日本の景品表示法・薬機法・ステマ規制の観点で
リスクがある表現をすべて抜き出してください。
・「該当箇所/なぜ危ないか/安全な言い換え案」の3列の表で
・グレーなものも「要確認」として拾う
・最後に、この商材で絶対に言ってはいけないNGワードを10個
※最終判断は専門家に確認する前提で、指摘は多めにお願いします。
【台本】
〔ここに貼り付け〕

うまくいかないときの、原因と対処

視聴者が集まらない(0〜数人のまま)
ほぼ100%、告知不足です。配信中に集めることはできません。3日前・前日・開始10分前の3点告知を、既存の全チャネル(SNS・LINE・店頭POP・レシート・メール)で必ず流してください。それでも増えない場合は、時間帯が合っていない可能性(一般消費者向けなら平日20〜22時、主婦層なら平日10〜11時が定番)。
入ってくるけど、すぐ抜けられる
冒頭30秒で「今、何を見せているのか」が伝わっていません。挨拶より先に結論(今日やること・見どころ)を言う。また、音が小さい・逆光・手ブレのいずれかがあると、内容以前に離脱します。別のスマホで自分の配信を実際に見てチェックを。
コメントがまったく来ない
質問の粒度が大きすぎます。「何か質問ありますか?」ではなく、「AとB、どっちが気になりますか?」と2択にする。最初の数回は、スタッフや知人に頼んで最初の1コメントを入れてもらうのも有効です(サクラではなく、呼び水として)。
見られているのに、売れない
買う導線が切れています。①購入リンクが画面のどこにあるか毎回口頭で案内しているか ②リンク先の在庫・価格が合っているか ③スマホで3タップ以内に決済まで行けるか——この3つを確認。また、「今日買う理由」がないと後回しにされます(数量・期間・同梱など、嘘のない範囲で)。
続けられない・準備が重い
準備を人力でやっているのが原因です。この記事のプロンプトを使って、台本・告知文・想定Q&A・振り返りをAIに寄せてください。それでも重い場合は、30分→15分に短くするのが正解。頻度を落とすより、時間を短くして続けるほうが結果が出ます。
喋るのが苦手・顔を出したくない
顔出しは必須ではありません。手元だけ映す「実演カメラ」形式や、アバター配信という選択肢があります。ただし声は本人のほうが信用されやすい。どうしても苦手なら、聞き役をもう1人置いて対談形式にすると一気に喋りやすくなります。

よくある質問

フォロワーがゼロでも始められますか?
始められます。むしろTikTokのように「おすすめ」で新規に発見される仕組みがあるプラットフォームは、フォロワー数より視聴維持率とコメント数を見ます。ただし最初の数回は視聴者が一桁なのが普通です。そこで辞めないことが唯一の条件です。
いくらぐらい費用がかかりますか?
機材はスマホ+三脚+マイク+ライトで2万円以下から。プラットフォームの多くは固定費なし・販売手数料のみです(例:TikTok Shopは日本版で一律7%からスタートし、2026年5月11日以降カテゴリー別料率へ移行)。まずは手持ちのスマホとInstagramライブで、費用ゼロで3回試すのをおすすめします。
1回どのくらいの時間、どのくらいの頻度でやるべき?
30分〜1時間、週1〜2回が現実的な標準です。大事なのは長さより「毎週◯曜の◯時」と固定すること。習慣になると、告知しなくても人が来るようになります。
ライブコマースに向かない商品はありますか?
あります。写真1枚で判断できる定番の日用品、極端に低単価で送料負けするもの、説明する要素がないものは効果が薄い。逆に「実物を見ないと不安」「使い方が伝わりにくい」「作り手の顔が価値になる」商品は非常に相性が良いです。
AIに全部やらせて、無人で配信してもいいですか?
技術的には可能で、海外では一般化しつつあります。ただし日本では、①AIが説明した内容の責任は事業者にある ②プラットフォームごとにAI生成コンテンツの表示ルールが異なる ③黙って使うと信頼を失う、という3点に注意が必要です。まずは準備と振り返りの自動化から入り、無人配信は在庫確認や定型FAQなど「事実だけ」の領域から広げるのが安全です。
撮影した映像や、AIが作った文章の権利はどうなりますか?
自社で撮影した映像は原則自社のものですが、BGM・映り込んだ商品ロゴ・出演者の肖像には別途配慮が必要です。AI生成の文章はそのまま使えることが多いものの、事実確認は必ず人が行う前提で使ってください。他社の配信をそのまま真似た構成・台本の流用はトラブルの元になります。
社内に配信できる人がいません
「喋りがうまい人」より「その商品を一番よく知っている人」を立ててください。買う側が見ているのは滑らかさではなく詳しさです。それでも難しい場合は、ライバーとのマッチング機能を持つプラットフォームや、運用代行を検討する手もあります。
助成金を使って、社内にノウハウを入れられますか?
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