残り 10
Gemini実践シリーズ 第8回 | 所要10分

会議は、
始まる前に9割決まる。

議事録が大変なのは、会議そのものが整理されていないからです。カレンダーとドライブがつながっているGeminiなら、会議の「前」から手伝えます。準備が変われば、議事録は自然に短くなります。

案内役はこの子、うごく君。つまずきやすいポイントを、先回りして教えます。
🏁 結論から言います

この10分を終えると、会議は
「集まって話す場」から「決めて終わる場」に変わります。

読むだけでは変わりません。でも、この記事の手順を1回なぞるだけで、次のような差が次の会議から出ます。

BEFORE / 今のあなた
  • 前回何を決めたか、思い出すところから始まる
  • 資料を探して、会議の直前にバタバタする
  • 報告が長く、決めるべきことに時間が残らない
  • 終わってから2時間かけて議事録を書く
  • 宿題が誰のものか、あいまいなまま流れる
AFTER / 10分後のあなた
  • 前回の宿題と未決事項が、先に手元にある
  • 必要な資料が、事前に集まっている
  • 「決めること」から始まるアジェンダになる
  • 議事録は5分。その場で配れる
  • 宿題は担当と期限つきで、自動的に残る
📌 Geminiならではの部分:他のAIは会議が終わってから登場します。Geminiはカレンダーの予定と、ドライブの過去資料を先に見られるので、会議が始まる前から働けます。STEP1で、その使い方をテンプレごとお渡しします。
うごく君より

おかえりなさい、うごく君です。第7回で「作る」ことを覚えましたね。今回は会議です。「議事録を自動で作りたい」——よく聞く要望なんだけど、実はそこだけ直しても効果は半分なんだ。この記事を上から10分やり切ると、次の状態になります。

  • カレンダーから会議の下準備が自動でできる
  • 「決めること」ベースのアジェンダが作れる
  • 記録するときの同意とルールが分かる
  • 文字起こしから議事録が5分で仕上がる
  • 決定事項が担当と期限つきの宿題に変わる
  • 定例会議が毎回同じ型で回るようになる
30秒でわかる

会議の仕事は、
3つに分かれている。

多くの人が3つ目だけを何とかしようとして、うまくいっていません。

📋

1. 前
= 準備

前回の宿題、必要な資料、決めるべきこと。ここを整えると、会議自体が短くなります

🎙️

2. 最中
= 記録

メモを取る係を、人がやる必要はもうありません。全員が議論に集中できます。

3. 後
= 議事録と宿題

ここだけ自動化しても、会議の中身は変わりません。1と2が整って、はじめて効きます。

GEMINI MASTER | LESSON 08

第8回:会議の準備と議事録
― カレンダー連携で、前後の仕事を消す ―

パソコンが得意でない方でも、上から順に進めるだけで終わるように作りました。所要時間の目安は合計10分です。

💡 最初にこれだけ

議事録づくりでAIを使うときのコツは、「まとめて」と言わないことです。話した内容を全部まとめた文章は、長いだけで読まれません。欲しいのは「決まったこと」「決まらなかったこと」「誰がいつまでに何をするか」の3つだけ。取り出すものを指定してください。

なぜ「議事録の自動化」だけでは、効果が半分なのか

会議が長い原因は、記録ではなく設計にあります。

POINT 01

散らかった会議からは、散らかった議事録しか出ない

AIは、話された内容以上のことは書けません。何を決めるかが曖昧なまま1時間話した会議は、要約しても「いろいろ話しました」にしかならない。逆に、決めることが決まっている会議なら、議事録は3行で済みます。整えるべきは、記録ではなく会議のほうです。

POINT 02

準備に5分かけると、会議が20分短くなる

「前回どうなったっけ」「あの資料どこ」——この時間が、毎回冒頭に10〜15分あります。カレンダーとドライブがつながっていれば、前回の宿題も必要な資料も、会議前に手元にそろいます。準備の5分が、参加人数ぶんの20分を生みます。

失敗しないための、たった2つのルール

RULE 01

記録する前に、必ず伝える

録音・文字起こしは、参加者全員に事前に伝えて同意を得てから。黙って記録すると、それが分かった瞬間に信頼を失います。技術的にできることと、やってよいことは別です。伝え方はSTEP3にテンプレを用意しました。

RULE 02

議事録は、必ず人が目を通してから配る

AIの文字起こしは、固有名詞・数字・専門用語を取り違えます。「A社」が「え社」に、「300万」が「30万」に。そのまま配ると、間違った内容が記録として残ります。5分でいいので、必ず人が確認してください。

この記事のゴール:会議の改善にも「3段階」がある

全部を今日やる必要はありません。まずレベル1、慣れたらレベル2。レベル3は仕組みにする段階です。

LEVEL 1 / Geminiの本命

会議の前を整える

カレンダーと過去資料から、下準備を自動で。ここがいちばん効きます。

STEP 1・2 で解説
LEVEL 2 / 今日から

記録を任せる

メモ係を人がやらない。全員が議論に集中できる状態にします。

STEP 3・4 で解説
LEVEL 3 / 仕組みにする

宿題が流れなくなる

決定を担当と期限に変換し、次回に持ち越す。ここまでで一周します。

STEP 5・6 で解説
STEP1
PREP / 所要2分 ★Gemini の本命
カレンダーから、会議の下準備をする

ここがこの記事の山場です。第1回でカレンダー・ドライブ・Gmailをつないだ方は、もう準備できています。「明日の会議」と言うだけで、Geminiは何の会議か分かります

📋 会議前の下準備テンプレ
〔明日◯時の◯◯会議〕の準備を手伝ってください。
1. カレンダーの予定から、参加者と目的を確認して整理
2. ドライブとメールから、前回の議事録を探し、未完了の宿題を一覧に
3. 今回の議題に関係する資料を探して、要点を各3行で
4. 想定される論点と、決まらなさそうな点を先に挙げる
5. 私が事前に確認しておくべきことを3つ
※資料が見つからない項目は「該当なし」と書いてください。推測で補わないこと。
これまで 準備 0分 会議(前半は思い出す時間) 60分 議事録づくり 120分 計3時間 準備を自動化すると 下準備 5分 会議(決めることに集中) 40分 議事録 5分 計50分
効くのは議事録より準備です。会議そのものが短くなり、しかも中身が濃くなります。
⚠️ 「見つかりません」と言われたら
原因の多くは、①カレンダー・ドライブの連携がオフ ②別のアカウントにログインしている ③前回の議事録が自分の権限で開けない場所にある、の3つです。第1回に戻って連携を確認してください。議事録が個人のメモ帳にしか無い会社は、まずドライブに置くところからです。それだけで来月から効きます。
うごく君のひとこと2番の「未完了の宿題を一覧に」が本当に効くよ。会議で決めたのに誰もやっていない案件って、たいてい「誰も覚えていないから」なんだ。冒頭でこれが出るだけで、会社の実行力が変わる。
STEP2
AGENDA / 所要2分
「報告」ではなく「決めること」で組む

会議が長い会社のアジェンダは、たいてい報告事項が上から並んでいます。順番を変えるだけで、会議は短くなります。決めることを先頭に、報告は資料配布で済ませる——これだけです。

アジェンダの型
1
前回の宿題の確認(5分)できた/できていない、だけ。理由の説明は不要。ここを最初に置くと、宿題が流れなくなります。
2
今日決めること(本体)1つずつ「論点・選択肢・判断材料」の形で。時間配分も先に決めます
3
共有事項(5分/原則は資料で)読めば分かることは、その場で読み上げない。ここを削ると20分浮きます。
4
次回までの宿題の確認(5分)担当と期限を、その場で口に出して確定させます。
📋 アジェンダを作らせるテンプレ
先ほどの下準備をもとに、〔40分〕の会議のアジェンダを作ってください。
・構成は「前回の宿題確認/今日決めること/共有事項/次回の宿題」
・「今日決めること」は、それぞれ論点・選択肢・判断に必要な材料の3点で書く
・項目ごとに所要時間を割り振り、合計が〔40分〕に収まるようにする
・読めば分かる報告は「資料参照」として、会議では扱わない
・全体をA4半分に収めてください
最後に、Googleドキュメントに書き出してください。
✕ 会議が長くなる型
「1. 各部署からの報告 2. 売上状況 3. その他」
→ 報告で時間を使い切り、決めることが最後に残る
◎ 会議が終わる型
「1. 前回の宿題(5分) 2. 【決める】新店の出店可否(15分・論点3つ) 3. 【決める】採用媒体の変更(10分) 4. 共有(資料参照) 5. 宿題確認(5分)」
うごく君のひとこと【決める】」ってタイトルに書くだけで、参加者の頭の切り替わり方が違うんだ。報告を聞きに来た人と、決めに来た人では、発言の質がまるで変わるからね。
STEP3
CONSENT / 所要1分 ★飛ばさないで
記録する前に、必ず伝える

技術的にできることと、やってよいことは違います。黙って録音・文字起こしをしない——これだけは、社内ルールとして決めてください。

伝えるときの3点
  1. 記録すること:「議事録作成のため、録音(文字起こし)をします」
  2. 使い道と保存先:「議事録の作成にのみ使い、社内の共有ドライブに保存します」
  3. 断れること:「差し支えがあればお申し出ください」
📋 会議の冒頭で言う一言(そのまま使えます)
本日は議事録作成のため、録音と自動文字起こしをさせていただきます。
記録は議事録の作成にのみ使用し、〔社内の共有ドライブ〕に保存します。
差し支えのある方はお知らせください。その場合は記録を止めます。
⚠️ とくに注意が必要な場面
人事・評価・懲戒に関わる話、個人の健康や家庭の事情、社外の方が同席する会議。これらは記録の扱いをより慎重にしてください。オンライン会議ツールの自動記録機能は、参加者に通知が出る仕組みが一般的ですが、通知が出るから同意を得たことにはなりません。口頭でも一言、必ず伝えてください。
うごく君のひとことこの一言があるだけで、参加者が安心して話せるようになるんだ。黙って録っていることが後から分かると、そのあとの会議で誰も本音を言わなくなる。信頼のほうが、議事録より大事だよ。
STEP4
RECORD / 所要2分
文字起こしから、議事録へ

記録の取り方は3通り。どれでも構いませんが、あとの手順は同じです。「まとめて」ではなく「取り出して」と頼むのがコツです。

記録の取り方
会議の形記録の方法強み注意点
オンライン会議ツールの文字起こし機能発言者が分かる提供状況はプランによる
対面の会議スマホの録音アプリ準備がいらない発言者の区別が弱い
短い打合せ手書きメモを撮影気軽抜けが出やすい
電話・立ち話終わった直後に音声メモ記憶が新しいうちに相手の同意に注意
📋 記録から議事録を作るテンプレ
この〔文字起こし/録音/メモの写真〕から、議事録を作ってください。
次の4つだけを取り出してください。話の流れの要約は不要です。
1. 決まったこと(事実のみ。誰がそう言ったかも添える)
2. 決まらなかったこと(次にいつ決めるかも)
3. 宿題(担当者・内容・期限。期限が不明なら「未定」と明記)
4. 判断の前提として出た数字・条件(出典が示された場合はそれも)
※聞き取れなかった箇所は「(聞き取り不明)」とし、推測で補わないでください
※固有名詞と数字は、自信がないものに「※要確認」を付けてください
全体をA4半分に収め、Googleドキュメントに書き出してください。
⚠️ 固有名詞と数字は、必ず人が確認
文字起こしは、社名・人名・専門用語・金額を高い確率で取り違えます。「300万」が「30万」になったまま議事録として残ると、あとで大きな問題になります。テンプレの「※要確認」を付けさせて、そこだけ人が見る——5分で終わります。
うごく君のひとこと誰がそう言ったかも添えて」を入れておくと、あとで「そんなこと言ってない」が起きにくくなるよ。責任追及のためじゃなくて、前提を共有するためね。
STEP5
ACTION / 所要2分
決定事項を、動く宿題に変える

議事録を作って終わりにすると、宿題は必ず流れます。会議が終わった瞬間に、担当者の予定に入る——ここまでやって一周です。

📋 宿題を配れる形にするテンプレ
いまの議事録から、次の3つを作ってください。
1. 宿題一覧の表(担当者/内容/期限/完了条件)
 ※「完了条件」は、何ができていれば終わりかを1行で
2. 参加者への共有メール文(決定事項と各自の宿題を、300字以内で)
3. 私自身の宿題だけを抜き出したチェックリスト
※担当者が決まっていない項目は「担当未定」として、必ず一覧に残してください
宿題が流れなくなる、3つの仕掛け
  • 完了条件を書く:「検討する」は終われません。「A社に見積を依頼し、回答を得る」なら終われます
  • 期限を日付で書く:「早めに」「来週中に」ではなく「◯月◯日」。カレンダーに入れられる形に
  • 次回の冒頭で必ず確認する:STEP1の下準備テンプレが、これを自動でやってくれます
うごく君のひとこと担当未定も一覧に残す」が地味に大事。決めたのに誰もやらない案件って、たいてい「担当を決めなかった」だけなんだ。空欄で残しておけば、次の会議で必ず目に入るよ。
STEP6
ROUTINE / 所要1分
定例会議の型にする

最後の1分です。毎週・毎月ある会議こそ、型にする価値があります。1回作れば、あとは繰り返すだけです。

残しておく3つ
  • 下準備の指示文:STEP1のテンプレを、会議名を入れ替えるだけで使える形に保存
  • アジェンダと議事録のひな形:ドライブに「◯◯会議」フォルダを作り、毎回そこに保存する
  • 宿題の一覧表:会議ごとに1枚のスプレッドシートで持ち越す。第6回の内容が効いてきます
📋 定例会議の型を作らせる
〔毎週月曜の店長会議〕を、毎回同じ型で回せるようにしたいです。
1. 会議前に使う下準備の指示文を1つにまとめてください
2. アジェンダのひな形(時間配分つき)
3. 議事録のひな形(決定/未決/宿題の3見出し)
4. 保存先のフォルダ構成の案
5. 担当者が見て分かる、5行の手順メモ
※次回から、私以外の人でも同じ品質で回せる状態を目指します。
うごく君のひとこと5番の「私以外の人でも回せる」がゴールだよ。会議の運営が社長にしかできない会社って、けっこう多いんだ。型にしておけば、若手に任せられるようになる。第12回でGemにすれば、さらに確実になるよ。

費用対効果を「時間」で見える化する

会議は参加人数ぶんの時間が同時に消えるので、削減効果が積み上がります。中小企業の現場でよく見る目安です(会議の性質により変動します)。

よくある業務これまでGemini活用後月あたり
議事録の作成(週2回)120分10分▲14.6時間
会議の事前準備(週2回)30分5分▲3.3時間
会議そのものの短縮(週2回・5名)60分×5名40分×5名▲13.3時間
「前回どうなった」の確認(週3回)15分1分▲2.8時間

📐 かんたんな損益分岐の出し方

合計 約34時間/月
(全員合計)
× 時給2,500円 月あたり
約85,000円分

会議は人数がかかるぶん、削減効果も人数倍になります。しかも本当の価値は時間ではなく、決まったことが実行されるようになることです。宿題が流れなくなるだけで、会社の実行力が変わります。

⚠️ 数字を出すときの注意
上の「活用後」には、議事録を人が確認する5分を含めています。固有名詞と数字の確認を省いた試算は、社内で必ず崩れます。含めても十分に速い——それが正直な結論です。

プロが見ている、初心者がやりがちな7つの落とし穴

研修の現場で、実際によく見る順に並べました。心当たりがあるものから直してください。

1️⃣議事録だけ自動化する

  • 散らかった会議からは、散らかった記録しか出ない
  • 直し方:STEP1の準備から始める

2️⃣「まとめて」と頼む

  • 長いだけの要約になり、誰も読まない
  • 直し方:決定・未決・宿題の3つを取り出させる

3️⃣黙って録音する

  • 分かった瞬間に、信頼を失う
  • 直し方:冒頭で一言。テンプレはSTEP3に

4️⃣固有名詞と数字を確認しない

  • 「300万」が「30万」で記録に残る
  • 直し方:「※要確認」を付けさせて、そこだけ見る

5️⃣報告事項から始める

  • 時間を使い切り、決めることが残る
  • 直し方:決めることを先頭に、報告は資料で

6️⃣宿題に期限と完了条件がない

  • 「検討する」は永遠に終わらない
  • 直し方:日付と完了条件を必ず書く

7️⃣議事録をドライブに置かない

  • 次回、AIが前回を参照できなくなる
  • 直し方:会議ごとのフォルダに必ず保存

会議のAI活用が効く、局面別の使いどころ

まずこの中から、今週ある会議を1つ選んで試してみてください。

🏗️建設・現場で

  • 元請けとの打合せ内容を、社内展開用に整理
  • 朝礼の指示事項を、記録として残す
  • 安全会議の決定事項を、掲示物の形に
  • 施主との打合せを、要望リストに変換

🏪店舗・サービス業で

  • 店長会議の宿題を、店舗別に振り分け
  • スタッフミーティングを、多言語で共有
  • クレーム対応の会議を、再発防止策の形に
  • 仕入先との商談を、条件の一覧に

🧑‍💼事務・経営で

  • 役員会議の決定事項を、正式な議事録に
  • 金融機関との面談を、記録として残す
  • 採用面接の内容を、評価項目ごとに整理
  • 顧問(税理士・社労士)との相談内容を保存

ここに「自立型AI」が加わると、何が変わるか

Gemini Spark のような自律型エージェントが加わると、会議の前日に下準備が終わっていて、終了後10分で議事録と宿題一覧が配られている——ここまで自動化できます。会議は、定型的で繰り返しが多いぶん、自動化との相性がよい領域です。

🔭 いちばん大事な前提

自動化してよいのは「準備」と「整理」まで。記録するかどうかの判断と、配る前の確認は人が持ちます。とくに議事録は後から「言った・言わない」の根拠になる文書です。人が目を通さないまま配られた議事録は、正確でないまま事実として固定されてしまいます。

✅ 任せてよい範囲 向いている
  • 前回議事録から、未完了の宿題を抽出
  • 関連資料の収集と、要点の整理
  • アジェンダのたたき台づくり
  • 文字起こしと、決定/未決/宿題への分類
  • 宿題一覧の更新と、期限前のリマインド
⛔ 任せてはいけない範囲 要注意
  • 確認なしでの議事録の配布・確定
  • 人事・評価・懲戒に関する会議の記録
  • 社外の方が同席する会議の自動記録
  • 数字や条件の確定を含む記載
  • 参加者の同意なしでの記録開始
うごく君のひとこと「準備まで自動、配るのは人」。第4回のメール、第7回の画像と同じ考え方だね。取り消せないものの手前で、必ず人が立つ。もう覚えたかな。

つまずいたときのチェックリスト

「前回の議事録が見つかりません」と言われる
3点確認してください。①第1回でカレンダー・ドライブの連携をオンにしたか ②いまログインしているアカウントで、その議事録を開けるか ③そもそもドライブに保存されているか。個人のメモ帳やパソコンのデスクトップにある議事録は、Geminiからは見えません。まずドライブに置くところから始めてください。それだけで来月から効きます。
文字起こしで、社名や人名が間違っている
音声認識の苦手分野です。対策は3つ。①事前に「この会議に出てくる社名・人名はこれです」と一覧を渡しておく ②「自信のない固有名詞に※要確認を付けて」と指示する ③会議の冒頭で、参加者が名乗る運用にする。①がいちばん効きます。定例会議なら、一覧を保存しておけば毎回使えます。
録音の音質が悪く、聞き取れていない
対面会議で起きやすい問題です。スマホは机の中央に置き、資料をめくる音やエアコンの近くを避けてください。それでも難しい場合は、重要な決定の場面だけ、司会が口頭で確認する運用が確実です。「では、◯◯で決定ということでよろしいですね」——この一言が入っていれば、そこだけは確実に記録されます。
議事録が長くなりすぎる
「まとめて」と頼んでいませんか。話の流れを要約すると、必ず長くなります。決定・未決・宿題の3つだけを取り出すよう指示してください。あわせて「A4半分に収める」と長さを先に決めるのも有効です。詳しい経緯が必要な会議なら、文字起こしそのものを別ファイルで残しておけば十分です。
オンライン会議の文字起こし機能が使えない
提供状況はプラン・アカウントの種類・提供地域によって異なります。法人アカウントでは、管理者が機能を制限している場合もあります。使えない場合は、スマホの録音アプリで録って、あとからGeminiに渡す方法で同じことができます。手順はSTEP4のテンプレがそのまま使えます。

安全に、かしこく使うために

1記録前に、必ず伝える

録音・文字起こしは、参加者に事前に伝えて同意を得てから。ツールの通知が出ることと、同意を得たことは別です。

2扱いに注意が必要な会議を決めておく

人事・評価・懲戒、個人の健康や家庭の事情、社外の方が同席する会議。記録するかどうかを、事前に社内で決めてください。

3配る前に、人が目を通す

固有名詞・数字・条件の取り違えは普通に起きます。議事録は後から根拠になる文書です。5分でいいので確認を。

4保存先と共有範囲を決める

議事録と録音データを、誰が見られる場所に置くか。とくに録音データは、必要がなくなったら消す運用にしてください。

よくある質問

無料プランでもできますか?
録音データや文字起こしテキストを渡して議事録にする使い方は、無料でも可能な範囲があります。一方、オンライン会議ツールの自動文字起こしや、カレンダー・ドライブとの深い連携は、プランやアカウントの種類によって使える範囲が異なります。まず無料の範囲で試してみてください。
録音は、法律的に問題ありませんか?
自分が参加している会議を記録すること自体は、一般に違法とはされていません。ただし参加者の心情と信頼の問題があり、また記録内容に個人情報が含まれる場合は、その保管・利用にも配慮が必要です。就業規則や社内規程との関係もあるため、会社として運用ルールを定めることを強くおすすめします。判断に迷う場合は専門家にご確認ください。
方言や専門用語が多いのですが、大丈夫ですか?
標準的な言い回しより精度は落ちますが、実用にはなります。効くのは事前準備です。「この会議に出てくる専門用語はこれです」という一覧を先に渡すだけで、精度がはっきり上がります。業界特有の略語(現場の呼び方など)は、必ず一覧に入れてください。
社員に教えるとき、何から教えればいいですか?
STEP4の「議事録づくり」から入るのが分かりやすいです。効果がすぐ実感できるからです。そのうえで、慣れてきたらSTEP1の準備に広げてください。STEP3の「記録前に伝える」だけは、最初の日に必ず全員に。ここは技術ではなくルールなので、例外なく共有してください。
研修として社内に導入する場合、助成金は使えますか?
人材開発支援助成金など、要件を満たせば活用を検討できる制度があります。ただし対象コース・訓練時間・申請時期などの要件は毎年更新されるため、必ず最新の公募要領と、管轄の労働局へのご確認をお願いします。UGOKU AIでは、要件の整理からご相談いただけます。

理解度チェック(3問・1分)

読んだだけだと、たいてい3日で忘れます。3問だけ答えて、記憶に固定してから閉じてください。

🧠 3問クイズ

選ぶだけ。すぐに答えと解説が出ます。

1会議のAI活用で、いちばん効果が大きいのはどこ?
正解:会議の前。散らかった会議からは、散らかった議事録しか出ません。準備の5分が、参加人数ぶんの20分を生みます。しかもカレンダーとドライブが見えるGeminiは、ここがいちばん得意です。
2議事録を作らせるとき、正しい頼み方はどれ?
正解:3つだけ取り出す。話の流れを要約すると、長いだけで読まれません。欲しいのは「誰がいつまでに何をするか」です。あわせて「A4半分に収めて」と長さも指定してください。
3会議を録音・文字起こしするとき、必ずやるべきことは?
正解:事前に伝えて同意を得る。ツールの通知が出ることと、同意を得たことは別です。黙って録っていたと後から分かると、そのあとの会議で誰も本音を言わなくなります。信頼のほうが、議事録より大事です。

このシリーズの進み方(全15回+番外編)

1回あたり10〜15分、上から順に積み上がる設計です。整える→頼む→読ませる→書かせる→調べる→作る→任せる→広げるの順で進みます。

テーマこの回で手に入るもの時間
第1回Geminiの基礎Googleとつながったワークスペース15分
第2回伝わる頼み方材料を名指しするプロンプトの型10分
第3回ドライブ横断の資料分析探さずに、まとめて要点化する15分
第4回Gmail連携のメール術受信トレイを離れずに返信を終える10分
第5回Deep Research出典つき調査レポートと、裏取りの手順15分
第6回スプレッドシート分析関数を書かずに集計・グラフ化10分
第7回画像・動画の制作POP・バナー・短尺動画の内製化15分
第8回会議の準備と議事録(この記事)カレンダー連携と、録音→決定事項10分
第9回タスク自動化定型処理を書かせて消す15分
第10回Canvas会話ではなく“編集画面”で仕上げる10分
第11回Gemini Notebook自社資料だけで答える社内辞書15分
第12回Gemの量産役割ごとのAI担当者を並べる10分
第13回Workspace展開チーム全員の標準にする設定と権限15分
第14回高度なプロンプト自分で考えさせる指示の組み立て10分
第15回フルワークフロー1〜14をつないだ完全AI自動化システム15分
番外編総括/セキュリティ情報漏洩・コンプライアンス・社内規程の型15分
COMPLETE

最後まで読んでくれて、ありがとう。

上のチェックを埋めていくと、進み具合がここに出ます。全部でなくて大丈夫。1つでも実際にやった人から、確実に変わっていきます。

0 / 6 ステップ完了
🎓 第8回の宿題

この記事を閉じる前に、次にある会議の下準備を、STEP1のテンプレで1回やってみてください。それだけで第8回は合格です。「前回の未完了の宿題」が出てきたら、その時点で効果は出ています。次の第9回では、「定型処理を、書かせて消す」 タスク自動化を扱います(所要15分)。

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