ゼロからはじめる AI社員のつくり方

Claude Codeだけで、
会社のAI社員を5人雇う。

求人費0円。社会保険0円。教育は1日。——AI社員の正体は、たった1枚のテキストファイルです。事務・営業・経理・広報・リサーチの5人を、今日つくります。

案内役はこの子、うごく君。専門用語はぜんぶ日本語に言い換えて進めます。
うごく君より

「AI社員」と聞くと、大きなシステムを想像しますよね。でも実際は、役割を書いたメモ用紙を5枚つくるだけ。この記事を上から順に進めると、こうなります。

  • Claude Codeを入れて、自分の会社フォルダで動かせる
  • 「会社のルール」をAIに覚えさせられる(CLAUDE.md)
  • 事務・営業・経理・広報・リサーチのAI社員を5人つくれる
  • いくらかかって、いくら分の仕事が浮くのかが数字で分かる
  • やってはいけない設定(事故のもと)が分かる
30秒でわかる

「AI社員」って、結局なに?

同じClaudeでも、使う“入口”で役割がまるで変わります。まずはこの3階建てを掴んでください。

💬

1階:Claude(チャット)
= 相談する

ブラウザやアプリで会話する、いちばん身近な形。1回きりの相談・下書きに強い。でも毎回いちから説明が必要です。

🧑‍💻

2階:Claude Code
= 手を動かす

あなたのパソコンのフォルダを直接見て、ファイルを読み・書き・整えるところまでやる形。「相談相手」から「作業者」へ変わります。

🧩

3階:サブエージェント
= AI社員

Claude Codeの中に置く「役割つきの分身」。名前・担当・できること・使えるツールを決めた専門スタッフです。これが今日つくるもの。

💡 いちばん大事な一行

AI社員(サブエージェント)の正体は、.claude/agents/ というフォルダに置く、たった1枚のテキストファイルです。上の数行に「名前・担当・使える道具」を書き、その下に「仕事のやり方」を日本語で書く。プログラミングは一切ありません。作るのはClaude自身に頼めます。

AI STAFF GUIDE

ゼロからはじめる、
AI社員5人のつくり方

パソコンが得意でない社長・担当者の方でも、今日中に1人目が動き出せるように書きました。

まず現在地:日本の中小企業は、いまここ

1
導入率は20.4%「検討中」18.6%を足すと39.0%。まだ4社に3社は本格導入していない(中小機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」2026年3月公表・全国10,000社)
2
導入企業の82.6%が生成AIを利用目的の1位は「業務効率化/作業時間の短縮」で87.0%、実際の効果でも83.2%と突出
3
最大の壁は「具体的な活用場面が不明」35.6%次いで「推進する人材がいない」32.0%(商工中金 2026年1月調査)
4
つまり出遅れではない。ただし「様子見」を続けた会社と、AI社員を持った会社の差は、ここから開きます
✕ よくある止まり方
「ChatGPTは試した。便利だった。……で、うちの何が変わった?」
→ 使う人・使う場面が決まっていないから、続かない
◎ AI社員という考え方
「議事録はあおい担当」「見積の下書きははやと担当」と担当者を決める
→ 場面が固定される=続く。仕組みとして会社に残る

今日つくる、5人の“AI社員”名簿

名前は自由に変えてOK。「誰が何をするか」を決めることが、設定の9割です。

📝

1号:あおい
= 事務・総務

会議メモ→議事録、報告書の整形、社内マニュアル作成、書類のチェック。いちばん効果が出やすい入口です。

🤝

2号:はやと
= 営業アシスタント

見積・提案書のたたき台、メール返信の下書き、商談メモの整理、フォロー漏れの洗い出し。

🧮

3号:みのり
= 経理・数字

売上データの集計、前月比・前年比の異常値チェック、日報の数字まとめ。読むだけの権限にします。

📣

4号:さくら
= 広報・SNS

SNS投稿の下書き、クチコミ返信文、チラシのキャッチコピー案、求人原稿。トーンを覚えさせるのがコツ。

🔍

5号:けんた
= リサーチ

競合調査、補助金・法改正の情報収集、仕入先の比較、市場の下調べ。ネットを見に行く担当。

👤

あなた
= 決裁者(社長)

5人の成果物を見て・直して・決めるのが仕事。ここだけは絶対にAIに渡さない——これが最大の注意点です。

失敗しないための、たった2つのルール

RULE 01

1人に1つの仕事しか渡さない

「なんでもできる万能AI社員」をつくると、何も上手くできません。人間の採用と同じで、担当を絞るほど精度が上がります。迷ったら分ける。

RULE 02

権限は「必要な分だけ」渡す

新人にいきなり銀行印は渡しませんよね。AI社員も同じで、使える道具(tools)を最小限に絞ります。経理担当は「読むだけ」。これが事故を防ぎます。

STEP1
PREPARATION | 所要30分
Claude Codeを動く状態にする

Claude Codeは無料プランでは使えません。Claudeの有料プラン(Pro:月20ドル〜)か、開発者向けのAPIキーが必要です。まずはProで十分。まだClaude自体を触ったことがない方は、先に入門ガイドからどうぞ。

Claude を開く(プラン確認) ↗
  1. Claudeに「Googleで続ける」でログインし、Proプランに登録する
  2. パソコン用のClaudeデスクトップアプリを入れる(Mac/Windows対応)
  3. アプリの中の「Code」タブを開く(ターミナルが苦手でもここから使えます)
  4. 会社の作業用フォルダを1つ作る(例:デスクトップに 会社AI
  5. そのフォルダをClaude Codeで開く(「このフォルダで作業する」を選ぶ)
⚠️ 先に知っておくこと
Claude Codeはあなたが許可したフォルダの中だけを触ります。いきなり会社の共有サーバー全体を指定せず、コピーした練習用フォルダから始めてください。
うごく君のひとこと「黒い画面(ターミナル)が怖い」という方へ。いまはデスクトップアプリの画面から同じことができるよ。事務作業中心なら、姉妹ツールの「Cowork」というもっとやさしい入口もあるんだ。後で紹介するね。
STEP2
CLAUDE.md | 所要30分
会社の「就業規則」を1枚つくる

5人を雇う前に、全員に共通で守ってほしいことを書いた1枚を用意します。ファイル名は CLAUDE.md。作業フォルダの一番上に置くと、毎回自動で読み込まれます。ここを書くかどうかで、出力の質が別物になります。

📋 これをClaude Codeにそのまま貼るだけ
このフォルダの一番上に CLAUDE.md を作ってください。
内容は以下をもとに、読みやすく整えて書いてください。

【会社の基本情報】
・会社名/所在地/事業内容:〔ここに記入〕
・お客様は誰か:〔例:地元の個人客/建設会社の元請〕
・社内の呼び方・専門用語:〔例:現場=施工現場、日報=作業日報〕

【文章のルール】
・敬体(です・ます)で、専門用語は使わない
・お客様向けは丁寧に、社内向けは簡潔に
・NGワード:〔例:絶対、必ず、業界No.1〕

【禁止事項】
・お客様の個人情報、口座番号、原価は文章に出さない
・数字と固有名詞は推測しない。不明なら「要確認」と書く
・最終判断は必ず人間が行う前提で、下書きとして出す
なぜこれが効くのか
  • 毎回の説明がゼロになる:「うちは建設業で〜」を毎回打たなくてよくなる
  • 5人全員に同じ規律が入る:誰が書いても文体が揃う=会社の文章になる
  • 事故を防ぐ:「原価は出さない」を先に書いておけば、うっかりが減る
⚠️ 長く書きすぎない
CLAUDE.mdは毎回読み込まれるため、長いほど毎回のコストが増えます。目安は200行以内。細かい手順は各AI社員の設定側に書きましょう。
STEP3
HIRING | 1人あたり5分
AI社員を5人、採用する

ここが本番です。といっても、やることはClaudeに「こういう担当者を作って」と日本語で頼むだけ。Claudeが設定ファイルを書いて、正しい場所に保存してくれます。

置き場所は2つ。使い分けはこれだけ
会社用 .claude/agents/
  • その仕事フォルダの中だけで使える
  • スタッフと共有したい「会社の標準スタッフ」向け
  • 今回の5人はこちらに置くのがおすすめ
個人用 ~/.claude/agents/
  • どのフォルダでも呼び出せる
  • 自分専用の秘書・文章チェック役向け
  • プライベート活用のAI社員はこちら
まずは1人目。この文をコピーして貼るだけ
📋 AI社員1号「あおい(事務)」を採用
このプロジェクトの .claude/agents/ に、事務担当のサブエージェントを
作ってください。設定は以下でお願いします。

・name(識別名):jimu-aoi
・description:会議メモ・音声の文字起こし・手書きメモを渡されたとき、
  議事録や報告書、社内マニュアルに整える担当。文書の整形・要約が
  必要なときは必ずこの担当を使う。
・tools:Read, Write, Edit, Glob, Grep(ネット接続と削除系は不要)
・model:sonnet
・memory:project(学んだ社内ルールを覚えていってほしいため)
・color:blue

本文(仕事のやり方)には次を入れてください:
1. 渡された素材を読み、事実と意見を分ける
2. 「①決定事項 ②やること(担当・期限つき)③次回への宿題」の順で整える
3. 数字・固有名詞は素材に無ければ絶対に補わず「要確認」と書く
4. 最後に「確認してほしい点」を3つ以内で添える
5. 敬体で、専門用語は避ける
できあがるファイルの中身(イメージ)
📋 .claude/agents/jimu-aoi.md
---
name: jimu-aoi
description: 会議メモや文字起こしを議事録・報告書に整える事務担当。
  文書の整形・要約が必要なときに必ず使う。
tools: Read, Write, Edit, Glob, Grep
model: sonnet
memory: project
color: blue
---

あなたは当社の事務スタッフ「あおい」です。
渡された素材を読み、事実と意見を分けたうえで、
①決定事項 ②やること(担当・期限つき)③次回への宿題 の順に整えます。
素材に無い数字・固有名詞は絶対に補わず「要確認」と明記します。
最後に「確認してほしい点」を3つ以内で添えてください。
うごく君のひとこといちばん大事なのは description(担当の説明)だよ。Claudeはここを読んで「この仕事はあおいの担当だな」と自動で振り分けるんだ。ふわっと書くと呼ばれない。「〜のときに必ず使う」まで書き切るのがコツ。
残りの4人も、同じ形でコピペ採用
📋 2号「はやと(営業アシスタント)」
.claude/agents/ に営業アシスタントを作ってください。
・name:eigyo-hayato
・description:見積書・提案書のたたき台づくり、お客様へのメール返信の
  下書き、商談メモの整理、フォロー漏れの洗い出しを担当。
  営業関連の文章づくりが必要なときに必ず使う。
・tools:Read, Write, Edit, Glob, Grep
・model:sonnet
・memory:project
仕事のやり方:
1. 過去の見積・提案フォルダを読み、当社の書き方に合わせる
2. 金額は素材にある数字のみ使い、無い場合は〔要確認〕と置く
3. 提案は「お客様の困りごと→解決策→根拠→次の一歩」の順で書く
4. 返信メールは200字前後・敬語・角が立たない表現で
5. 提出前に「盛りすぎていないか」を自己チェックして報告する
📋 3号「みのり(経理・数字)」= 読むだけ権限
.claude/agents/ に経理担当を作ってください。安全のため書き換え禁止で。
・name:keiri-minori
・description:売上・原価・日報の数値を集計し、前月比/前年比の
  異常値を見つけて報告する担当。数字のチェックが必要なときに必ず使う。
・tools:Read, Glob, Grep(Write・Edit・Bashは付けない)
・model:sonnet
・memory:project
仕事のやり方:
1. 指定された表・CSVを読み、合計と前月比・前年比を出す
2. 前月比±15%以上の項目を「要確認リスト」として上位5件まで挙げる
3. 原因の推測は「可能性」と明記し、断定しない
4. 元のファイルは絶対に書き換えない。結果は本文で報告する
5. 個人名・口座番号は出力しない
📋 4号「さくら(広報・SNS)」
.claude/agents/ に広報担当を作ってください。
・name:kouhou-sakura
・description:SNS投稿の下書き、Googleクチコミへの返信文、
  チラシ・POPのコピー案、求人原稿を担当。
  対外的な発信文をつくるときに必ず使う。
・tools:Read, Write, Edit, WebFetch
・model:sonnet
・memory:project
仕事のやり方:
1. 過去の投稿を読み、当社のトーン(親しみ・写真中心・過度に煽らない)を守る
2. 1投稿につき「A:共感型/B:実績型/C:お役立ち型」の3案を出す
3. 誇大表現・断定・他社比較は使わない(景品表示法に配慮)
4. クチコミ返信は、低評価でも反論せず、事実確認と改善姿勢を示す
5. 最後にハッシュタグ案を5つ添える
📋 5号「けんた(リサーチ)」
.claude/agents/ にリサーチ担当を作ってください。
・name:research-kenta
・description:競合調査、補助金・法改正の情報収集、仕入先の比較、
  市場の下調べを担当。社外の最新情報を調べる必要があるときに必ず使う。
・tools:WebSearch, WebFetch, Read, Write
・model:sonnet
・memory:project
仕事のやり方:
1. 出典URLと公表日を必ずセットで書く(公式・官公庁を優先)
2. 情報が古い/出典が不明なものは採用せず、その旨を書く
3. 結論→根拠→自社への影響→次の一歩、の順で1ページにまとめる
4. 断定を避け、確度(高・中・低)を付ける
5. 調べた内容は memory に残し、次回は差分だけ調べる
⚠️ 権限の話(ここが一番大事)
tools(使える道具)は少ないほど安全です。特に Bash(パソコンへの命令実行)は、必要がなければ絶対に付けないでください。また「確認を全部飛ばす設定(bypassPermissions)」は、意味が分かるまで使わないこと。便利さと事故は表裏一体です。
STEP4
OPERATION | 毎日3分
5人の呼び方・働かせ方

採用したら、あとは呼ぶだけ。呼び方は3通りあり、状況で使い分けます。

  1. ふつうに頼む:「この会議メモを議事録にして」→ Claudeが担当を判断して自動で振る
  2. 指名する:文中で @ を打って一覧から選ぶ → その担当が確実に動く
  3. 丸ごとその人にする:起動時に --agent jimu-aoi → セッション全部があおいになる
一気に働かせる(ここが人間との違い)
  • 並列:「けんたに競合を、みのりに先月の数字を、同時に調べさせて」→ 5人が同時に動く
  • 連携(バトンリレー):「けんたが調べた結果をもとに、はやとが提案書のたたき台を書いて」
  • 裏で走らせる:新しいバージョンでは、時間のかかる仕事は自動で裏方に回り、あなたは別の作業を続けられます
📋 朝イチ3分の“朝礼プロンプト”
おはようございます。今日の朝礼です。並行して進めてください。
1. みのりに、先月の売上データ(sales/ フォルダ)を集計させ、
   前月比±15%の異常値を上位5件で報告
2. けんたに、当社の業界で今週出た補助金・法改正の新着を調査させる
   (出典URLと公表日つき、確度も明記)
3. あおいに、昨日の会議メモ(notes/0719.txt)を議事録に整えさせる
最後に、3件の結果を「私が今日決めるべきこと」の一覧に
まとめ直して提示してください。
“育つ”設定:memory を入れておく理由

設定に memory を書いておくと、その担当は会話をまたいで学んだことを覚えていきます。「うちは端数を切り上げる」「この客先は電話が早い」——こうした社内の暗黙知が、月を追うごとに溜まっていく。これが、単なるチャットとAI社員の決定的な差です。

うごく君のひとこと仕事が終わったら「今日わかったことをメモに残しておいて」と一言添えてみて。3ヶ月続けると、その子は“うちの会社を知っている社員”になるよ。
STEP5
CONNECT | 応用編
社内ツールとつなぐ/黒い画面が苦手な人へ

ここまでは「フォルダの中」の仕事でした。もう一段進めると、GoogleドライブやSlack、Notionなど普段使っているサービスに直接つなげます。この仕組みの名前がMCP(外部ツール接続の共通規格)です。

  • Googleドライブ:見積フォルダを直接読ませて、過去案件に合わせた提案を書かせる
  • Slack・チャット:特定のチャンネルの議論を要約して、決定事項だけ抜き出す
  • カレンダー:来週の予定を見て、事前準備の資料をそろえておく
ターミナルが苦手なら「Cowork」という入口

同じAnthropic社が出しているCowork(コワーク)は、Claude Codeと中身は同じで、画面がやさしいデスクトップ版です。資料づくり・ファイル整理・データ分析といった事務作業が中心なら、こちらから始めても構いません。考え方(役割を決める・権限を絞る・人が確認する)はまったく同じです。

⚠️ つなぐ前に決めること
「どのフォルダ・どのチャンネルまで見せるか」を先に決めてください。見せない勇気が、いちばん安いセキュリティ対策です。

チャット/AI社員/チーム、どう使い分ける?

「優劣」ではなく「重さの違い」。軽い順に選ぶのが、費用対効果の正解です。

やりたいことClaudeチャットAI社員(サブエージェント)エージェントチーム
1回きりの相談・下書き◎ 最速×(過剰)
毎週くり返す定型業務△ 毎回説明が必要◎ 本命
自社ファイルを読ませる△ 都度添付◎ フォルダごと
社内ルールを守らせる◎ CLAUDE.md+設定
担当が経験を積む(記憶)△ 限定的◎ memory設定
複数人で相談しながら進める×△ 報告のみ◎ 担当同士が会話
費用(トークン消費)◎ 軽い○ ふつう△ 単独の3〜7倍
初心者へのおすすめ度◎ ここから△ 慣れてから

🤝 いいとこ取りの「合わせ技」

チャットで
やりたい事を整理
AI社員に
定型を担当させる
あなたが
確認して決める

思いつきはチャット、繰り返しはAI社員。ひとことで言えば——2回以上やる作業は、AI社員にする。「エージェントチーム」は複数担当が互いに会話しながら進める上位機能ですが、まだ実験的な位置づけで消費も大きいため、5人が回り始めてからで十分です。

費用対効果を、数字で見える化する

「なんとなく便利」で終わらせないために。まずは料金の全体像から。

プラン月額(税別・目安)向いている人
無料プラン0円× Claude Codeは使えません(チャットのみ)
Pro約20ドル(約3,000円)◎ まずはここ。1日1〜2回、5人を回すなら十分
Max 5x約100ドル(約15,000円)○ 上限に週2〜3回ぶつかるようになったら
Max 20x約200ドル(約30,000円)△ 1日中・並列で回す人向け
Team(法人)1席20ドル〜/Claude Codeは上位席○ 複数人で共有・管理したい会社
5人を導入した場合の試算(従業員10〜30名の会社を想定)
AI社員肩代わりする作業削減時間/月金額換算(時給3,000円)
1号 あおい議事録・報告書・マニュアル20時間60,000円
2号 はやと見積・提案・返信文の下書き16時間48,000円
3号 みのり集計・異常値チェック12時間36,000円
4号 さくらSNS・クチコミ返信・求人原稿14時間42,000円
5号 けんた調査・情報収集・比較10時間30,000円
合計72時間/月216,000円/月
コストProプラン1契約約3,000円/月
初期投資設定と教育(自社作業)6〜10時間(初月のみ)約18,000〜30,000円相当
1
初月から黒字初期投資込みでも、初月で約18万円相当のプラス。2ヶ月目以降は月21万円相当
2
回収期間はおよそ1〜2日Pro(約3,000円)は、削減時間1時間分で元が取れる計算
3
ただし「時間=利益」ではない浮いた72時間を何に使うかで、価値は0にも3倍にもなります
4
現実的な達成率は6〜7割初月から満額は出ません。3ヶ月かけて積み上げる前提で
✕ 効果が出ない会社
「AIを入れたから人を減らそう」
→ 現場が敵視して使わなくなる。数字も出ない
◎ 効果が出る会社
「AIに雑務を渡して、人は“お客様と話す時間”に回そう」
→ 売上が動く。現場も歓迎する

いま反響が出ている「AI社員」発信の共通点7つ

同業・他業種の伸びている投稿を観察すると、内容ではなく見せ方に共通の型があります。自社発信にも、そのまま使えます。

「人数」で語る

  • 「AIを導入した」ではなく「AI社員を5人雇った」
  • 数えられる形にすると、規模が一瞬で伝わる
  • コメントが伸びるのは常に“具体的な数字”

ビフォーアフターの時間

  • 「議事録40分 → 4分」のように、前後を並べる
  • %より、分・時間のほうが刺さる
  • 保存・ブックマークされやすい形

失敗談を先に出す

  • 「最初の1ヶ月は全部やり直しでした」
  • 成功談だけの投稿は、信用されにくい
  • コメント欄が“相談”で埋まる型

コピペできる素材を置く

  • プロンプトや設定を、そのまま公開する
  • 保存数が跳ねる=再訪される
  • 「試した」報告が次のネタになる

費用を隠さない

  • 「月3,000円で、月20万円分」
  • 金額を出した瞬間に、他人事が自分事になる
  • 問い合わせにつながる最短ルート

画面ではなく“現場”を写す

  • ターミナルの画面より、事務所・工場・厨房
  • 「うちでもできそう」が生まれる
  • 地方・中小の発信は、これが最強

危険な話も書く

  • 「この設定だけは絶対にするな」
  • 注意喚起は拡散されやすい
  • 誠実さが、そのまま信頼になる

そのまま使える発信の型

  • ①現場の困りごと → ②渡した仕事 → ③時間の前後
  • ④かかった費用 → ⑤失敗した点 → ⑥次にやること
  • この6行で1投稿。週1本で十分に効きます

仕事とプライベート、両方での活かし方

せっかく5人雇ったのに、会社でしか使わないのはもったいない。同じ仕組みが、暮らしにもそのまま効きます。

仕事 業種別の使いどころ
  • 建設・工事:日報→報告書、写真台帳の整理、見積の拾い出し補助、安全書類のチェック
  • 飲食・店舗:クチコミ返信、シフトのたたき台、原価の異常値チェック、SNSの週次投稿
  • 士業・事務所:長い資料の要約、法改正の追跡、雛形文書の量産、顧問先への案内文
  • 製造・卸:仕入先比較、在庫データの集計、取説・作業手順書の整備
  • 不動産・保険:物件・商品説明文の量産、契約書の読み合わせ補助(最終確認は必ず人)
プライベート 個人用のAI社員
  • 家計担当:家計簿CSVを読ませて、先月比の増減と“見直し候補”を出す
  • 学習担当:資格の教材を読ませ、毎朝10問のクイズを作らせる
  • 文章担当:手紙・スピーチ・PTAの案内文を、角の立たない表現に整える
  • 旅行担当:予算・日数・好みを渡し、下調べと候補比較をまとめさせる
  • 整理担当:写真や書類フォルダを、年月・種類で分類する提案を出させる
うごく君のひとことプライベート用は ~/.claude/agents/ に置くと、どの場所からでも呼べて便利だよ。仕事用と混ざらないから、気持ちの切り替えにもなる。

ここに「自律型AI」が加わると、何が起きるのか

自律型AI(AIエージェント)とは、指示を待つのではなく、目的から手順を自分で組み立てて動くAIのこと。今回つくった5人は、その入口にあたります。

可能性 できるようになること
  • 朝、勝手に机の上が整っている:昨日の数字・新着情報・要返信リストが、出社前にまとまっている
  • 担当同士で相談する:けんたの調査結果を見て、はやとが提案書を書き、さくらが発信案を出す——を一括で
  • 作業が並ぶ:人間なら1件ずつの仕事が、同時に5件走る。かかる時間は「いちばん遅い1件」だけ
  • 経験が蓄積する:memory設定で、社内の暗黙知が資産として溜まっていく
  • 属人化がほどける:ベテランの判断基準を文章化する作業そのものが、事業承継の準備になる
注意点 必ず知っておくこと
  • 暴走のリスク:確認をすべて飛ばす設定にすると、意図しない削除・上書きが起こり得ます
  • コストが跳ねる:担当を増やすほど消費も増える。チームで動かすと単独の3〜7倍という報告も
  • もっともらしい嘘:数字・法令・固有名詞は、必ず人が原典で確認を
  • 責任は人にある:AIが書いた見積で損害が出ても、責任を負うのは会社です
  • “動いた気”になる罠:成果物の量が増えるだけで売上が変わらないなら、渡す仕事が間違っています

現実的な90日ロードマップ

1
1〜14日目:1人だけあおい(事務)だけを回す。議事録を毎回やらせて、直した箇所を指示書に反映する
2
15〜30日目:3人にはやと・みのりを追加。この時点で削減時間を必ず記録(後の判断材料になります)
3
31〜60日目:5人体制さくら・けんたを追加し、朝礼プロンプトで並列運用へ。社内に共有し、2人目の使い手を育てる
4
61〜90日目:仕組み化外部ツール接続・手順書化・社内ルール整備。ここまで来て初めて「会社の資産」になります
📋 毎週金曜の“人事考課”プロンプト
今週、あなた(担当名)に任せた仕事を振り返ってください。
1. 私が手直しした箇所を挙げ、その共通点を3つにまとめる
2. その共通点を、あなたの指示書に追記する形の文案を出す
3. 来週から自動で改善できることを1つ提案する
4. 逆に、あなたに向いていない仕事があれば正直に伝える

安全に、かしこく使うために

1権限は最小限から

使える道具(tools)は、必要な分だけ。特に Bash や書き換え権限は、理由がない限り付けない。経理担当は「読むだけ」が鉄則です。

2練習用フォルダで始める

いきなり本番の共有サーバーを触らせない。コピーしたフォルダで1〜2週間試し、挙動に慣れてから本番へ。

3入れてはいけない情報

個人情報・口座番号・原価・社外秘は、原則入力しない。CLAUDE.mdに禁止事項として先に書いておくと事故が減ります。

4数字と固有名詞は必ず検算

AIはもっともらしく間違えます(ハルシネーション)。金額・法令・人名・日付は、必ず原典で確認を。

5コストを毎週見る

使用量は設定画面から確認できます。担当を増やしたら必ずチェック。上限に当たる前に、プランか運用を見直しましょう。

6最終判断は人が持つ

AI社員の成果物は、すべて「下書き」。押印・送信・公開のボタンは、必ず人間が押す運用にしてください。

うまくいかない・困ったとき

作ったのに、その担当が呼ばれない
ほぼ100%、description(担当の説明)が曖昧です。「文書を整える」ではなく「会議メモ・文字起こしを渡されたときに必ず使う」のように、きっかけと必須性を書き直してください。それでもダメなら、文中で @ から直接指名しましょう。
新しく作った担当が一覧に出てこない
そのフォルダに .claude/agents/ が無い状態でセッションを開始していた場合、作成直後は認識されません。Claude Codeを一度終了して開き直してください。
出力が薄い・当たり障りのない文章になる
材料不足です。「過去の見積フォルダを読んでから書いて」のように参照先を指定し、CLAUDE.mdに自社の言い回し・お客様像を追記してください。指示書に「悪い例」を1つ書くのも効果的です。
すぐに上限(使用量制限)に当たる
同時に走らせる担当を減らす、CLAUDE.mdを短くする、調査系は結果だけ返させる、といった順で軽くします。それでも足りなければ上位プランを検討しましょう。
社内に広げようとしたら反対された
たいてい「仕事を奪われる」という不安が原因です。最初に渡すのは、誰もやりたくない雑務から。削減できた時間の使い道(早く帰る・お客様対応に回す)を先に約束すると、話が通りやすくなります。

よくある質問

プログラミングの知識がなくても本当にできますか?
できます。今回つくった5人は、すべて日本語の文章だけで構成されています。設定ファイルもClaude自身に書かせるので、あなたが書くのは「どんな担当がほしいか」という日本語だけです。黒い画面が苦手なら、デスクトップアプリやCoworkから始めれば画面操作だけで進められます。
無料で試せますか?
Claude Codeは無料プランでは使えず、有料プラン(Pro:月20ドル前後)以上が必要です。ただしClaudeのチャット自体は無料で試せるので、「AIとの会話に慣れる」段階は無料で十分。使い勝手を確かめてから1ヶ月だけ契約する、という進め方が安全です。
会社のデータは学習に使われませんか?
学習利用の扱いはプランと設定で変わります。法人利用では設定画面の「データ管理」を必ず確認し、社内ルールを決めてください。そのうえで「個人情報・原価・社外秘は入れない」という運用を徹底するのが、いちばん確実な守り方です。
5人も必要ですか?1人ではダメ?
1人から始めてください。むしろいきなり5人つくるのは失敗の典型です。事務のあおいだけを2週間回し、手直しの傾向が見えてから2人目へ。5人が揃うのは1〜2ヶ月後で構いません。
ChatGPTやGeminiではダメなのですか?
ダメではありません。それぞれに同種の機能があります。この記事がClaude Codeを選んでいるのは、「役割つきの担当者を、テキストファイルで作って会社に残せる」形式が現時点でいちばん整理されているためです。ツール選びより「誰に何を任せるか」の設計のほうが、成果への影響は10倍大きいと考えてください。
導入にあたって、助成金は使えますか?
社内のAI研修という形であれば、人材開発支援助成金などの活用を検討できる場合があります。要件・支給額・締切は制度改正で変わるため、必ず最新情報の確認と個別相談を。UGOKU AIでは、助成金の検討を含めた導入設計もあわせてご案内しています。
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