2026年後半 補助金・助成金マニュアル

「補助金?うちは関係ない」を、
今期で終わりにする。

2026年、制度は大きく変わりました。IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」へものづくり補助金は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」へ。名前も枠も締切も別モノです。この記事は、2026年後半に、まだ間に合う制度だけを、締切から逆算して並べ直したものです。

案内役はこの子、うごく君。「知らなかった」で落ちるポイントを、先回りして教えます。
うごく君より

補助金の話は、むずかしいのではなく「順番」が知られていないだけです。先にお金を使うと、その瞬間に対象外。逆に順番さえ守れば、AI導入の自己負担は半分以下になることが普通にあります。この記事を上から読むだけで、次のことができるようになります。

  • 「補助金」と「助成金」の違いがわかり、自社が狙うべき方を選べる
  • 2026年後半にまだ間に合う制度と締切が、日付で頭に入る
  • 実質負担額とキャッシュフローを、自分で計算できる
  • AI(特に自立型エージェント)に、探す・整える・書くを手伝わせられる
  • 不採択・返還・詐欺という「3つの落とし穴」を避けられる
30秒でわかる

まず、お金の出どころは3種類

全部ひとくくりに「補助金」と呼ばれがちですが、財布も、審査も、難易度もまるで違います。

🎫

補助金
= 経済産業省・自治体系

公募期間があり、審査で落ちることがある。事業計画書の出来で決まる。金額は大きい(数十万〜数千万円)。設備・ツール・広告などが対象。

🏛️

助成金
= 厚生労働省系

通年に近く、要件を満たせば原則もらえる。人(研修・賃上げ・雇用)に使う。財源は雇用保険なので、労働保険を納めていることが前提。

🧾

税制・融資
= 忘れられがちな3本目

中小企業投資促進税制などの税額控除・特別償却、日本政策金融公庫や制度融資。補助金が取れなくても効く。むしろ併走させるのが本筋。

SUBSIDY MANUAL 2026 H2

2026年後半、今すぐ申請したい
AI(IT)補助金・助成金マニュアル

補助金の専門家でも、AIの専門家でもない方に向けて。「何を・いつまでに・いくらで」だけを、迷わない順番で並べました。

💡 最初にこれだけ

補助金でいちばん多い失敗は、審査に落ちることではありません。交付決定の前に発注・契約・支払いをしてしまうことです。これをやると、どんなに良い事業でも1円も出ません。「買う前に、申請する」。この順番だけは、絶対に崩さないでください。

失敗しないための、たった2つのルール

RULE 01

「買う前に、申請する」

見積を取るのはOK。発注・契約・支払いは交付決定の通知が届いてから。業務改善助成金なども、交付決定前の設備発注は対象外です。先走った1枚の注文書で、数百万円が消えます。

RULE 02

補助金は「後払い」と覚える

いったん全額を自社で払い、事業完了→実績報告→検査を経て、数か月後に入金されます。手元資金が足りないなら、公庫や制度融資のつなぎ資金を同時に段取りする。ここを忘れると資金繰りが詰まります。

2026年、制度は名前ごと変わりました

CHANGE 01

IT導入補助金 → デジタル化・AI導入補助金

令和7年度補正予算事業から名称変更。AI活用がこれまで以上に重視され、生成AIを活用したシステムも補助対象として明確化。ITツール検索でAI機能付きツールを絞り込めるようになりました。

CHANGE 02

ものづくり+新事業進出 → 統合

旧ものづくり補助金と旧新事業進出補助金が統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」という新制度に。枠も要件も加点も入れ替わっており、去年の情報のままでは通りません。

うごく君のひとことネットの解説記事は、去年の名前のまま止まっているものが山ほどあります。制度名で検索するときは必ず「2026」か「令和8年度」を付ける。これだけで、間違った情報を9割よけられます。
STEP1
PREPARATION
申請する前に、「番号」を揃える

どの制度に出すか決まっていなくても、今日できることがあります。ここを後回しにすると、締切前に必ず詰まります。

まず、これだけは今日やる
  1. GビズIDプライムを取得する。国の補助金の電子申請は、ほぼ全部これが入口です。発行に2〜3週間かかるので、思い立った日に着手するのが正解。
  2. SECURITY ACTION(★一つ星/二つ星)を自己宣言する。デジタル化・AI導入補助金の交付申請では、この自己宣言IDの登録が求められます。無料・オンラインで完結します。
  3. 労働保険・社会保険の未納がないか確認する。厚労省系の助成金は、ここでほぼ機械的に弾かれます。
  4. 直近2期分の決算書と、従業員数・賃金台帳を1つのフォルダにまとめる。どの制度でも必ず聞かれます。
GビズID 公式サイト ↗
⚠️ ここでつまずく人が最多
「締切1週間前にGビズIDを申請したが間に合わなかった」——毎回、必ず出ます。IDは制度を選ぶ前に取る。無料ですし、取っておいて損は一切ありません。
STEP2
SELECT
自社が狙う「1本」を決める

全部に出す必要はありません。むしろ分散すると全部が中途半端になります。やりたいことから逆算して、まず1本に絞ります。

  • AIツール・クラウドを入れたい → デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)
  • 人手不足を機械・ロボット・システムで埋めたい → 中小企業省力化投資補助金
  • 新商品・新サービス、新しい市場に出たい → 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
  • 販路開拓・広告・小さな設備(従業員が少ない) → 小規模事業者持続化補助金
  • 社員にAIを教えたい・研修したい → 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)
  • 最低賃金を上げつつ設備を入れたい → 業務改善助成金
  • 群馬県内で新技術・新サービスを開発したい → ぐんまDX技術革新補助金/ぐんま技術革新チャレンジ補助金
うごく君のひとこといちばん賢い組み合わせは、「道具は補助金、人は助成金」。AIツールの導入費はデジタル化・AI導入補助金、社員の研修費は人材開発支援助成金。財布が違うので、経費をきちんと分ければ二段構えが狙えます(同一経費への二重取りは不可。必ず各要領で確認を)。
STEP3
DEADLINE
2026年後半の締切カレンダー

ここが本記事の核心です。締切から逆算してください。「良い計画ができたら出す」ではなく「この日に出すから、今週これをやる」です。

制度名(2026年度)直近の締切補助上限・補助率ひとこと
デジタル化・AI導入補助金2026
旧:IT導入補助金
3次:2026/7/21 17:00
4次:2026/8/25 17:00
通常枠:補助率1/2以内(条件により2/3以内)
補助額 5万〜450万円
AI導入の本命。5〜6次も想定されるので、後半戦でも狙える。
中小企業省力化投資補助金
一般型 第7回
2026/7/31 17:00 750万〜8,000万円(大幅賃上げ特例で最大1億円)
補助率 中小1/2・小規模2/3
カタログ注文型は随時受付・上限1,500万円。人手不足の証明資料が必要。
新事業進出・ものづくり
商業サービス補助金
第1回公募
2026/9/30 18:00(厳守)
申請受付開始 8/31
革新枠 最大2,500万円(特例3,500万円)
新事業進出・グローバル枠 最大7,000万円(特例9,000万円)
採択発表は12月頃。計画づくりに時間がかかるので、今すぐ着手。
小規模事業者持続化補助金
一般型 通常枠 第20回
2026/11/5〜12/15 17:00
様式4の発行締切 12/4
基本50万円+インボイス特例50万円+賃金引上げ特例150万円=最大250万円
補助率2/3(赤字事業者3/4)
商工会・商工会議所の支援を受けて計画を作るのが前提。様式4の締切に注意。
人材開発支援助成金
事業展開等リスキリング支援コース
通年
訓練開始の1か月前までに計画届
経費助成 中小最大75%
賃金助成 1,000円/時間
1事業所 年間1億円まで
令和8年度末(2027/3/31)までの時限措置。AI研修と相性が最も良い。
業務改善助成金
令和8年度
通年(予算上限まで)
事業完了は原則 1/31
50円・70円・90円の3コース
助成率 4/5(事業場内最低賃金1,050円以上は3/4)
賃上げとセットで設備投資。社労士の領域。交付決定前の発注は厳禁。
ぐんまDX技術革新補助金/
ぐんま技術革新チャレンジ補助金
群馬県
県公式で要確認 県内に主たる事業所を有する中小企業者等が対象 伊勢崎市を含む共同実施市町村あり。同一年度の併願は不可。
デジタル化・AI導入補助金 公式スケジュール ↗
⚠️ 「17:00」と「18:00」を混同しない
デジタル化・AI導入補助金と省力化投資補助金は17:00締切、新事業進出・ものづくりは18:00締切。しかも締切直前はシステムが混み合い、画面遷移やSMS認証に通常より時間がかかります。締切当日に出す前提で組まないのが鉄則です。
STEP4
ROI
費用対効果を、自分で計算する

「補助金が出るから買う」は失敗の入口です。補助金がゼロでも回収できる投資かどうかを先に判定し、補助金は回収スピードを速める燃料として使います。

実質負担を出す、3行の計算
1
実質負担 = 投資額 −(投資額 × 補助率)まずここ。補助率1/2なら半額、2/3なら1/3が自己負担。
2
年間効果 = 削減時間 × 時給 × 12か月「月20時間 × 2,000円 × 12=年48万円」のように、必ず金額に換算する。
3
回収月数 = 実質負担 ÷(年間効果 ÷ 12)12か月以内なら即決、24か月以内なら合格ラインです。
4
忘れずに:税金と資金繰り補助金は原則として収益(雑収入)に計上され、課税対象になります。入金は数か月後。ここを計算に入れる。
✕ ありがちな計算
「200万円のシステムが100万円になるならお得だ」。→ 効果の金額換算がなく、入金までの半年の資金繰りも、雑収入への課税も入っていない。
◎ プロの計算
「投資200万円/補助100万円/実質100万円。月28時間削減 × 2,200円 × 12=年約74万円。回収16か月。入金は約6か月後なので、その間は公庫のつなぎで持たせる」。
具体例:AI導入の「二段構え」
使う制度対象にする経費投資額の例実質負担の目安
デジタル化・AI導入補助金AI搭載ツール本体+クラウド利用料(最大2年分)+導入設定・導入研修・保守200万円約100万円(補助率1/2の場合)
人材開発支援助成金
リスキリング支援コース
社員向けの生成AI実践研修(Off-JT)40万円約10万円(経費助成75%)+賃金助成1,000円/時間
合計ツール導入と人材育成をセットで実施240万円約110万円
※要件充足が前提。同一経費の二重取りは不可
うごく君のひとことクラウド利用料が最大2年分まとめて対象になるのは、地味ですがものすごく大きいポイントです。月額サービスを2年分先払い扱いで申請できれば、実質的に「2年間ほぼ半額」で使えることになります。
⚠️ 賃上げ要件は「約束」であって「努力目標」ではない
デジタル化・AI導入補助金では、補助額150万円以上の申請に賃上げ要件が必須とされています。新事業進出・ものづくりでも、給与支給総額の年平均成長率3.5%以上、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上といった要件があり、未達の場合は補助金の返還義務が生じます。取れる金額ではなく、守れる約束で枠を選んでください。
STEP5
PLANNING
「通る計画書」の型を知る

審査員は、あなたの会社を知りません。読むのは数十分。だから読み手が採点表に転記しやすい書き方が正義です。文才は要りません。型です。

審査員が探している6つの要素
1
現状(数字)「月◯時間」「年◯件」「不良率◯%」。感想ではなく実測値。
2
課題(因果)なぜそうなるのか。人手不足なら、その客観的な根拠資料も。
3
解決策(具体)どのツールで、どの工程を、どう変えるか。製品名まで。
4
効果(数字)導入後は月◯時間、付加価値額は年平均◯%増。計算根拠つきで。
5
実現可能性誰が担当し、いつまでに、どう定着させるか。体制図と工程表。
6
政策との一致賃上げ・人手不足対応・地域経済への波及。国が言っている言葉で書く。
✕ 落ちる書き方
「業務が煩雑で非効率なため、AIを導入して大幅な効率化を図り、生産性を向上させたい。従業員の負担軽減にもつながると考えている。」——数字がなく、どこがどう変わるのか読み取れない。
◎ 通る書き方
「見積作成に月48時間(担当2名×週6時間×4週)を要している。AI見積支援ツールの導入で1件あたり40分→8分に短縮し、月38時間削減。年間約100万円の人件費を営業訪問に振り替え、受注件数を年12件増やす。」
加点は「事前に取っておく」もの

新事業進出・ものづくり補助金の第1回公募では14の加点項目が設定されています。パートナーシップ構築宣言のように比較的すぐ取れるものもあれば、経営革新計画や事業継続力強化計画のように取得に数か月かかるものもあります。締切間際に慌てても間に合わないので、次回以降の申請も見据えて早めに着手するのが定石です。

  • すぐ取れる:パートナーシップ構築宣言(※令和8年1月1日更新のひな形での公表が条件)
  • 数か月かかる:経営革新計画、事業継続力強化計画、DX認定
  • 体制づくりが必要:くるみん、えるぼし、健康経営優良法人
  • 減点にも注意:賃上げ加点で採択されたのに未達だと、その後18か月は大幅減点
STEP6
AI AGENT
ここでAIを噛ませると、何が変わるか

補助金業務は、AIがいちばん効く領域のひとつです。理由は単純で、①情報が散在していて探すのが大変、②書類が定型的、③期限管理が命、という3条件がそろっているから。ここでは「対話型AI」と「自立型AI(エージェント)」を分けて考えます。

💬 対話型AI(ChatGPT・Claude)今日からできる
  • 公募要領PDFを読ませて「自社が満たせない要件」だけを抽出
  • 自社の現状を話すと、計画書の骨子に組み替えてくれる
  • 専門用語だらけの文章を、中学生でもわかる日本語に翻訳
  • 審査員役をやらせて、辛口で採点・弱点指摘させる
  • 見積書・体制図・工程表のたたき台を数分で作る
🤖 自立型AI(エージェント)ここからが本命
  • 公式サイトを定期巡回し、公募要領の更新を検知して通知
  • 締切の60日前・30日前・7日前に、やることリスト付きで催促
  • 社内フォルダの決算書・賃金台帳から必要数値を自動で拾う
  • 複数制度の要件表を突合し、自社が該当する制度を毎月ランキング化
  • 実績報告・効果報告の期限を、採択の瞬間からカレンダーに埋める
コピペで使える:制度の棚卸しプロンプト
📋 PROMPT 01 / 自社に合う制度を洗い出す
あなたは中小企業の補助金・助成金に詳しい経営コンサルタントです。
以下の会社情報をもとに、2026年後半(令和8年度下期)に申請可能な
補助金・助成金の候補を、優先順位をつけて5つ挙げてください。

【会社情報】
・業種:(例)建設業・足場工事
・所在地:(例)群馬県伊勢崎市
・従業員数:(例)12名
・年商:(例)2億円
・やりたいこと:(例)見積と写真整理をAIで自動化したい
・投資予定額:(例)200万円

【出力形式】
制度名/所管/想定される補助上限と補助率/直近の締切/
自社が満たせそうな要件/満たせるか不明な要件/確認すべき公式URL

【重要な条件】
・情報が古い可能性がある場合は、その旨を必ず明記してください
・断定せず「公式の最新公募要領で必ず確認」と添えてください
・要件を満たさない可能性が高いものは、理由とともに正直に除外してください
コピペで使える:計画書の骨子づくり
📋 PROMPT 02 / 数字で語る計画書に変換する
私の会社の現状を話します。これを、補助金の事業計画書で
審査員に評価される形(現状→課題→解決策→効果→実現体制)に
組み立て直してください。

【現状】思いつくままに書いてOK
【入れたいもの】ツール名・設備名
【使える数字】作業時間・件数・人数・単価など、わかるものだけ

【ルール】
1. 効果は必ず「時間」と「金額」の両方に換算してください
2. 数字の根拠となる計算式を、かっこ書きで併記してください
3. 私が提供していない数字は、絶対に創作せず
   「【要確認:◯◯の実測値】」と穴埋め形式で示してください
4. 最後に「審査員が突っ込みそうな弱点」を3つ挙げてください
コピペで使える:期限のリマインド設計
📋 PROMPT 03 / 締切から逆算した工程表をつくる
申請締切は 2026年9月30日 18:00 です。
今日から締切までの工程表を、週単位で作ってください。

【条件】
・GビズIDの発行に2〜3週間かかる前提で組むこと
・見積取得、金融機関への相談、加点取得の準備を含めること
・締切当日ではなく「3営業日前に提出完了」をゴールにすること
・各週の末尾に「この週が終わった時点で完了しているべきこと」を
  チェックリスト形式で書くこと
・遅延した場合のリカバリー案も、最後にまとめて示すこと
⚠️ AIに任せてはいけない3つのこと
①締切と金額の最終確認:AIは平気で去年の数字を答えます。日付・上限額・補助率は必ず公式サイトの一次情報で。②事業計画の「作成そのもの」:新制度では、事業計画は申請者自身で作成することが求められており、支援者がいる場合は支援者名・支援内容・報酬額等の記載が必要です。③機密情報の入力:決算書や個人情報をそのまま貼る前に、社内ルールと各サービスのデータ設定を確認してください。
STEP7
AFTER
採択されてからが、本番

「採択=ゴール」だと思っていると、ここで痛い目を見ます。補助金は採択後の事務が本体と言ってもいいくらいです。

  1. 交付決定通知を受け取る。ここまで発注しない。ここから事業実施期間がスタートします。
  2. 証拠を全部残す。見積書・発注書・納品書・請求書・振込控え・現物写真。1枚欠けると、その経費が丸ごと落ちます。
  3. 期限内に事業を完了する。デジタル化・AI導入補助金の3次締切分なら、事業実施期間は交付決定から2027年2月26日17:00まで(予定)。
  4. 実績報告を出す。ここで検査が入り、金額が確定します。減額されることもあります。
  5. 入金。ここでようやくお金が入ります。着手からここまで、半年〜1年。
  6. 効果報告を数年間続ける。デジタル化・AI導入補助金は、枠にもよりますが1年度目〜3年度目まで報告義務があります。担当者が辞めると忘れがちな最大の落とし穴。
⚠️ 返還が発生する典型パターン
賃上げ要件の未達、目的外使用、対象設備の無断処分、実績報告の未提出、そして効果報告の失念。いずれも「悪意がなかった」では通りません。採択された日に、報告期限を全部カレンダーへ入れる。これだけで大半は防げます。
うごく君のひとことここが、自立型AIエージェントのいちばんおいしい出番です。人間は3年後の報告を覚えていられませんが、エージェントは覚えています。「採択の瞬間に、3年分のリマインドを自動で仕込む」——地味ですが、返還リスクをいちばん確実に減らす仕組みです。

結局、どれを選べばいい?(早見表)

やりたいこと第一候補難易度スピード
AIチャット・自動応答を業務に入れるデジタル化・AI導入補助金低〜中速い
予約・顧客管理・会計をクラウド化デジタル化・AI導入補助金低〜中速い
ロボット・自動機で人手を減らす省力化投資補助金
新商品・新サービスを開発する新事業進出・ものづくり補助金遅い
チラシ・HP・小さな設備(従業員が少ない)小規模事業者持続化補助金
社員にAIを教える・研修する人材開発支援助成金(書類が細かい)速い
賃上げしながら設備を入れる業務改善助成金
群馬県で新技術・新サービス開発ぐんまDX技術革新補助金 等

いちばん現実的な「初手」はこれ

GビズID取得 AIで制度を棚卸し デジタル化・AI導入補助金でツール 人材開発支援助成金で研修 成果が出たら大型補助金へ

いきなり数千万円規模を狙うより、まず数十万〜数百万円で「社内に成功体験」をつくる。実績が数字で残ると、次の大型申請の説得力が跳ね上がります。補助金は、階段で上るのが正解です。

業種別・こう使うと効く

🏗️ 建設・工事業

  • AI見積・積算支援ツールで、拾い出しの時間を圧縮
  • 現場写真の自動仕分け・電子黒板と工事写真台帳
  • 日報・安全書類の音声入力+AI要約
  • 省力化投資補助金で測量・施工機械も視野に

🍽️ 飲食・サービス業

  • 予約・顧客管理・モバイルオーダーのクラウド化
  • AIによる需要予測で発注ロスとフードロスを削減
  • 配膳ロボット・自動釣銭機は省力化投資補助金
  • 多言語スタッフ向け教育をAIで内製化(+助成金)

🛒 小売・EC

  • 商品説明文・広告文の生成AIによる量産
  • 在庫・受発注の一元管理システム
  • 問い合わせ対応のAIチャット化で機会損失を防ぐ
  • 持続化補助金で撮影・ページ改修・広告費

🏭 製造・ものづくり

  • AI外観検査で検査工程の属人化を解消
  • 生産管理・工程管理システムの刷新
  • 新製品開発なら新事業進出・ものづくり補助金の革新枠
  • 研究開発費の計上は加点対象になりうる

⚕️ 医療・介護・福祉

  • 記録・申し送りの音声入力とAI要約で残業を削減
  • シフト作成の自動化
  • 個人情報の扱いは特に慎重に。院内・施設内ルールを先に整備
  • 人材定着のための研修は助成金と相性が良い

⚖️ 士業・専門サービス

  • 資料読み込み・論点整理・ドラフト作成をAIで高速化
  • 顧客管理と請求のクラウド化
  • 守秘義務があるため、データの取り扱い設定は必ず確認
  • 自社で使いこなせば、顧問先への提案商材にもなる

仕事だけじゃない。暮らしにも「制度」はある

補助金・助成金の感覚が身につくと、実は個人の生活でも効いてきます。同じ「探し方」で見つけられるからです。

💼 仕事で使う事業者向け
  • 設備・ツール・広告 → 経済産業省系の補助金
  • 研修・雇用・賃上げ → 厚生労働省系の助成金
  • 地域限定の上乗せ → 都道府県・市町村の制度
  • 採択が取れなくても、税制優遇と制度融資は使える
🏠 暮らしで使う個人向け
  • 学び直し・資格取得の費用補助(教育訓練給付など)
  • 住宅の省エネ改修・断熱リフォームの支援制度
  • 子育て・医療・介護に関する自治体の給付
  • 共通する原則は同じ。「申請主義」=知って、自分で出した人だけが受け取れる
うごく君のひとこと日本の制度は、ほとんどが申請主義です。役所から「あなたは対象ですよ」と教えに来てはくれません。だから本当に価値があるのは、制度を暗記することではなく、「毎年変わるものを、毎年ちゃんと探し直す仕組み」を持つこと。AIエージェントは、まさにそのための道具です。

絶対に外してはいけない注意点

1交付決定前の発注は対象外

何度でも言います。順番を守るだけで、最大の事故は防げます。見積は取ってよい、契約はダメ。

2「必ず通る」と言う業者は避ける

採択率は公表されており、100%はあり得ません。持続化補助金の直近回でも採択率は約5割前後です。断定する相手は、まず疑ってください。

3成功報酬の相場を知る

一般的な成功報酬の相場は10%前後とされています。上限を設けず高額を請求する事業者もあるため、着手金・成功報酬・実費の内訳を書面で確認しましょう。

4不正受給は刑事罰の対象

虚偽申請・水増し請求・書類の偽造は返還と加算金だけでは済みません。「業者に言われたから」は免責になりません。

5なりすましメール・詐欺に注意

事務局や支援機関を装ったメール・電話が確認されています。金銭やIDを求める連絡が来たら、必ず公式サイト記載の番号に自分からかけ直すこと。

6助成金の書類作成代行は社労士の業務

雇用保険法にもとづく助成金の申請書類作成・労働局への提出代行は、社会保険労務士の独占業務です。誰に頼むかも、制度で決まっています。

よくある質問

個人事業主でも申請できますか?
できます。デジタル化・AI導入補助金も小規模事業者持続化補助金も、個人事業主が対象に含まれます。GビズIDも個人事業主で取得可能です。ただし開業届や確定申告書など、事業の実態を示す書類は必要になります。
創業したばかりでも大丈夫?
制度によります。決算1期分が必要なものもあれば、創業初期を対象にした枠(小規模事業者持続化補助金の創業型など)もあります。創業間もない場合は、まず商工会・商工会議所や、よろず支援拠点に相談するのが近道です。
補助金と助成金は同時に使えますか?
同一の経費に対して二重に受け取ることはできませんが、対象経費が分かれていれば併用できる場合があります。たとえば「ツール導入費は補助金、社員研修費は助成金」という分け方です。省力化投資補助金では、同一の業務プロセスに同種のものを導入する場合は併用不可とされるなど、制度ごとに細かいルールがあるため、必ず各公募要領で確認してください。
採択率はどのくらいですか?
制度と公募回によって大きく変動します。小規模事業者持続化補助金の第18回は約47.5%と公表されており、ものづくり系は例年おおむね30〜60%の幅で推移してきました。ただし「平均採択率」は目安にすぎず、加点の有無と計画書の完成度で個々の結果は大きく変わります。
補助金に税金はかかりますか?
原則として、受け取った補助金は収益(雑収入)として計上され、法人税・所得税の課税対象になります。設備取得の場合は圧縮記帳という制度で課税を繰り延べられることがありますが、適用可否は制度と会計処理によります。顧問税理士に必ず相談してください。
不採択だった場合、次はどうすれば?
多くの制度では次回以降の公募に再申請できます。むしろ不採択の理由(加点不足、数字の弱さ、要件の読み違い)を潰してから出し直したほうが、採択率は上がります。加点項目の取得には数か月かかるものもあるので、不採択の通知が来た日から次の準備を始めるのが正解です。
AIに公募要領を読ませても大丈夫?
公募要領は公開情報なので問題ありません。ただし、自社の決算書や従業員の個人情報を含む資料を貼り付ける場合は、社内ルールと各サービスのデータ利用設定を確認してください。判断に迷うときは、機密情報は入れない運用が安全です。
結局、何から手をつければいいですか?
今日やることは3つだけです。①GビズIDプライムを申請する(2〜3週間かかるため)②この記事の締切カレンダーから、自社に近い制度を1つ選ぶ③その制度の公式サイトで最新の公募要領PDFをダウンロードして、AIに読ませて要件を整理する。ここまでで、だいたい1時間です。
無料AI化診断

制度に合わせるのではなく、
自社の課題から選びませんか?

「どの制度が使えるのか」「うちの業務のどこにAIを入れると効くのか」。UGOKU AIは、現場でAIを回してきた実装者の視点で、そこから一緒に整理します。まずは無料のAI化診断から。数分で回答できます。

所要時間は数分です。スマホからそのまま回答できます。