2026年、制度の名前がごっそり変わりました。IT導入補助金 → デジタル化・AI導入補助金。ものづくり補助金 → 新事業進出・ものづくり補助金。名前が変わったせいで「去年の情報」で止まっている会社が、いま一番損をしています。締切・上限・実質負担を、この1ページで整理します。
案内役はこの子、うごく君。専門用語ゼロで、つまずくポイントを先回りして教えます。「補助金って、うちみたいな小さい会社には関係ないでしょ?」——いちばんもったいない誤解です。実際は、従業員5人の会社でも、個人事業主でも使える制度がたくさんあります。この記事を上から読むだけで、こうなります。
全部ひとくくりに「補助金」と呼ばれがちですが、性格がまったく違います。ここを混ぜると、申請の順番を間違えます。
主に経済産業省・中小企業庁の系統。予算と件数に上限があり、事業計画の審査で採択・不採択が決まります。金額は大きいが、原則あと払い。
主に厚生労働省の系統で、財源は雇用保険。要件を満たして手順どおり出せば原則もらえるのが最大の違い。研修・雇用・賃上げがテーマ。
補助金は「先に払って、あとで戻る」。だからつなぎ資金とセットで考えるのが実務。日本政策金融公庫や自治体の制度融資、税額控除も併せて検討します。
経理も財務も専門外、という方に向けて。制度の選び方 → 実質負担の計算 → 申請の手順 → AIの使いどころ、の順に進みます。
長年おなじみだった「IT導入補助金」は、令和8年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更されました。さらに「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」は統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」という新制度になっています。去年の記事や去年のパンフレットで検索していると、制度そのものにたどり着けません。
補助金で最も多い事故がこれ。採択されても、交付決定の通知が届く前に発注・契約・支払いをした経費は、原則すべて対象外です。「もう買っちゃいました」は取り返しがつきません。順番は必ず、申請 → 採択 → 交付決定 → 発注。
補助金は精算払い(あと払い)。300万円のツールなら、まず300万円を自社で払い、実績報告が通ってから補助分が振り込まれます。入金は数か月後。資金繰り表とセットで考えないと、黒字倒産の芽になります。
「うちはどれ?」を1分で。スマホの方は表を横にスクロールできます。
| 制度名 | 補助額・補助率の目安 | 2026年後半の動き | AI導入との相性 |
|---|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金2026 (旧:IT導入補助金) |
通常枠 5万〜450万円 補助率 1/2以内(条件により2/3以内) |
3次締切は2026年7月21日17:00。4次以降は事務局が随時公表 | ◎ 本命 SaaS・AIツールの入口 |
| 省力化投資補助金 〈カタログ注文型〉 |
カタログ掲載製品が対象 従業員規模で上限が変動 |
随時受付中 | ○ ロボット・自動機器 |
| 省力化投資補助金 〈一般型〉 |
最大1億円(大幅賃上げ特例時) 補助率 最大2/3 |
第7回は公募要領2026年6月5日公開、申請受付7月1日〜7月31日 | ◎ 自社専用のAIシステム |
| 新事業進出・ものづくり 商業サービス補助金 (旧2制度の統合) |
750万〜7,000万円 (賃上げ特例で最大9,000万円) 補助率 1/2〜2/3 |
第1回は申請受付2026年8月31日〜9月30日18:00、採択発表は12月頃予定 | ○ 設備+AIの新事業 |
| 小規模事業者持続化補助金 〈一般型・通常枠 第20回〉 |
50万円/インボイス特例+50万円/賃金引上げ特例+150万円=最大250万円 補助率 2/3(赤字事業者は3/4) |
申請受付2026年11月5日〜12月15日17:00。様式4の発行締切は12月4日 | ○ HP・広告・販路開拓 |
| 人材開発支援助成金 〈事業展開等リスキリング支援コース〉 |
経費助成 最大75%(中小) +賃金助成 1人1時間1,000円 |
通年。訓練開始の1か月前までに計画届。令和8年度が最終年度 | ◎ AI研修・人材育成 |
| 自治体の独自制度 (県・市町村) |
数十万〜数百万円 国の制度に上乗せできる場合も |
年度ごと・予算枠に達し次第終了が多い | ○ 要:併用可否の確認 |
ツール代は補助金、人の教育は助成金。財布を分けると、同じ予算で導入の“成功率”が上がります。
※同じ経費を2つの制度で二重取りすることはできません。「何の費用を、どちらで見るか」を最初に線引きします。
ここを飛ばして締切直前に慌てる会社が、毎回一定数います。多くの補助金は電子申請で、GビズIDプライムというアカウントが必須。発行に日数がかかるので、制度を選ぶ前に手続きを始めてください。
法人は法人代表者、個人事業主は本人が申請します。
初心者がいちばん失敗するのが「金額の大きい制度から選ぶ」こと。順番が逆です。やりたいこと → 制度で選ぶと、事業計画が自然に通る形になります。
※制度・枠によって扱いが異なります。「これは経費で見られますか?」は、公募要領の“補助対象経費”の章で必ず確認を。
登録済みITツールを検索する ↗デジタル化・AI導入補助金は、事前に登録されたツールしか対象になりません。使いたいツールが登録されているか、先に確認するのが近道です。
「補助率1/2」と言われてもピンと来ません。実際の会社の数字に置き換えると、判断は一瞬で終わります。ここでは代表的な2パターンで計算します。
| 項目 | 金額 | 考え方 |
|---|---|---|
| 導入費用(総額) | 300万円 | ソフト+クラウド2年+導入設定+研修 |
| 補助金(1/2) | ▲150万円 | 4プロセス以上の枠を想定 |
| 実質負担 | 150万円 | ※ただし先に300万円は払う(あと払い) |
| 削減できる工数 | 月100時間 | 5人 × 月20時間の事務・転記作業 |
| 金額換算 | 月20万円 | 時間単価2,000円で試算 |
| 回収期間 | 約7.5か月 | 150万円 ÷ 20万円/月 |
| 項目 | 金額 | 考え方 |
|---|---|---|
| 研修費(5名・Off-JT) | 200万円 | 外部研修・eラーニング等 |
| 経費助成(最大75%) | ▲150万円 | 中小企業の場合の助成率 |
| 賃金助成(1,000円/時間) | ▲別途加算 | 受講時間 × 人数分 |
| 実質負担 | 50万円前後まで圧縮も | 要件充足が前提 |
審査は作文コンテストではありません。公募要領に書かれた審査項目に、ひとつずつ答えているかを見られます。逆に言えば、公募要領の審査項目が答案の設問です。
採択の通知が来た瞬間に気が緩みますが、実務の負荷はここからが本番。書類が1枚足りないだけで入金が数か月ずれます。
補助金申請がしんどい理由は「読む量」と「揃える書類の多さ」。この2つは、まさに現在のAIがいちばん得意な領域です。
「作文を書かせる」のは一番もったいない使い方。真価は“読解”と“管理”にあります。
あなたは補助金申請の実務に詳しい中小企業診断士です。 添付した公募要領を読み、以下を作ってください。 1. 申請できる事業者の条件(チェックリスト形式・Yes/Noで答えられる粒度) 2. 補助対象になる経費/ならない経費の一覧 3. 提出書類の一覧と、それぞれの入手先・所要日数の目安 4. 締切から逆算した準備スケジュール(週単位) 5. 「ここを間違えると不採択・返還になる」注意点トップ5 ※要領に書かれていない事項は推測せず「要確認」と明記してください。 ※参照した箇所は、ページ番号または見出し名を添えてください。
以下は当社の情報です。添付の公募要領に照らして、 「対象/対象外/要確認」を項目ごとに判定してください。 【当社情報】 業種:〔例:建設業(足場工事)〕 資本金:〔例:1,000万円〕 / 従業員数:〔例:18名〕 直近期の売上:〔 〕 / 営業利益:〔 〕 やりたいこと:〔例:見積作成と写真整理をAIで自動化したい〕 使いたい費用:〔例:ソフト200万円+導入研修50万円〕 判定は表形式で。最後に「今のままだと引っかかりそうな要件」と、 その埋め方の案を3つ挙げてください。
あなたは審査に通る事業計画書の構成に詳しいプロです。
以下の現場メモをもとに、事業計画の骨子を作ってください。
【現場メモ】
〔困っている作業・かかっている時間・人数・季節変動などを、
話し言葉のままで構わないので貼り付け〕
【出力してほしい構成】
1. 現状の課題(必ず数値で。数値が不足していれば「要計測」と指示)
2. 導入するツールと、課題への効き方(因果を1本の線で)
3. 定量目標(作業時間◯%削減、労働生産性◯%向上 など)
4. 実行体制とスケジュール(誰が・いつ)
5. 賃上げ・雇用への波及
※事実が不明な箇所は絶対に創作せず、〔要確認〕と書いてください。
あなたは本補助金の審査員です。添付の公募要領の審査項目に沿って、
以下の事業計画案を100点満点で採点してください。
【事業計画案】
〔ここに自分が書いた計画を貼り付け〕
出力は次の形式で。
・審査項目ごとの点数と、その根拠
・減点理由(具体的にどの一文が弱いか)
・書き直し案(減点部分だけ、3パターン)
・審査員が抱きそうな疑問と、それに先回りする一文
厳しめに。褒めなくて構いません。
チャットのAIは「聞けば答える」。自立型AIは「手順を分解して、自分で最後までやる」。補助金業務は手順が決まっている作業の塊なので、相性が良い領域です。
AIは学習時点の情報で答えます。「IT導入補助金」「ものづくり補助金」と平然と答えることがありますが、2026年は制度名も枠組みも変わっています。必ず公式サイトのPDFを読み込ませてから質問してください。
補助率や上限額は、AIが最もそれらしく間違える項目です。数字が出てきたら「公募要領の何ページか」を答えさせ、自分の目で該当ページを確認する。ここは手を抜けません。
決算書や従業員名簿を扱うなら、入力内容が学習に使われない設定・法人向けプランを選ぶ。社内で「何をAIに入れてよいか」のルールを1枚決めてから始めてください。
審査員は毎年何百本も読んでいます。固有名詞と現場の数字がない計画は、きれいでも通りません。AIは“骨組みと推敲”、中身は現場から。
調べる・整理する・下書きするまでは任せてよい。送信・申請・支払いの実行は人間の承認を挟む。ここを分けておかないと、事故が起きたときに取り返しがつきません。
「AIがそう言ったので」は通用しません。申請内容の正確性の責任は申請者にあります。不安な論点は、労働局・事務局・専門家に直接確認を。公的窓口の相談は無料です。
補助金・助成金は事業者向けだけの話ではありません。同じ「探して・要件を確かめて・期限内に出す」というスキルは、そのまま家計にも効きます。
2026年は制度の名前も枠組みも変わった年。古い情報のままだと、そもそも入口にたどり着けません。やることは3つだけです。①GビズIDを今すぐ取る ②目的から制度を1つに絞る ③交付決定前に発注しない。そして、公募要領を読む・書類を揃える・締切を管理するという“重くて退屈な部分”は、AIに任せられる時代になりました。人間がやるべきは、現場の数字を出すことと、最終判断です。
制度選びでいちばん時間を溶かすのは「調べる」工程です。UGOKU AIは、AI導入の実務と助成金活用をセットで設計してきた現場側の支援者。まずは無料のAI化診断で、あなたの会社の“AIで効くところ”と“使えそうな制度の方向性”を整理しましょう。