2026年後半の補助金・助成金マニュアル

AIに使えるお金は、
まだ残っている
知らない人が損をする。

2026年、制度の名前がごっそり変わりました。IT導入補助金 → デジタル化・AI導入補助金ものづくり補助金 → 新事業進出・ものづくり補助金。名前が変わったせいで「去年の情報」で止まっている会社が、いま一番損をしています。締切・上限・実質負担を、この1ページで整理します。

案内役はこの子、うごく君。専門用語ゼロで、つまずくポイントを先回りして教えます。
うごく君より

「補助金って、うちみたいな小さい会社には関係ないでしょ?」——いちばんもったいない誤解です。実際は、従業員5人の会社でも、個人事業主でも使える制度がたくさんあります。この記事を上から読むだけで、こうなります。

  • 補助金・助成金・給付金の違いが、30秒で説明できるようになる
  • 2026年後半に「自分が狙える制度」が1つに絞れる
  • 実質いくら払うことになるのか(費用対効果)が計算できる
  • もらった後に返還になる“落とし穴”を、先に避けられる
  • AI(特に自立型エージェント)に、どこまで任せていいかが分かる
30秒でわかる

まず、お金の出どころは3種類

全部ひとくくりに「補助金」と呼ばれがちですが、性格がまったく違います。ここを混ぜると、申請の順番を間違えます。

🏆

補助金
= 審査に勝ち取る

主に経済産業省・中小企業庁の系統。予算と件数に上限があり、事業計画の審査で採択・不採択が決まります。金額は大きいが、原則あと払い。

📋

助成金
= 要件を満たせば出る

主に厚生労働省の系統で、財源は雇用保険。要件を満たして手順どおり出せば原則もらえるのが最大の違い。研修・雇用・賃上げがテーマ。

🏦

融資・税制
= 資金繰りを支える

補助金は「先に払って、あとで戻る」。だからつなぎ資金とセットで考えるのが実務。日本政策金融公庫や自治体の制度融資、税額控除も併せて検討します。

SUBSIDY MANUAL 2026 H2

2026年後半、今すぐ申請したい
AI・IT補助金/助成金マニュアル

経理も財務も専門外、という方に向けて。制度の選び方 → 実質負担の計算 → 申請の手順 → AIの使いどころ、の順に進みます。

💡 2026年、ここが一番の変更点

長年おなじみだった「IT導入補助金」は、令和8年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更されました。さらに「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」は統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」という新制度になっています。去年の記事や去年のパンフレットで検索していると、制度そのものにたどり着けません。

これだけは。失敗しない2つの鉄則

RULE 01

「交付決定」の前に発注しない

補助金で最も多い事故がこれ。採択されても、交付決定の通知が届く前に発注・契約・支払いをした経費は、原則すべて対象外です。「もう買っちゃいました」は取り返しがつきません。順番は必ず、申請 → 採択 → 交付決定 → 発注

RULE 02

お金は「先に全額」出ていく

補助金は精算払い(あと払い)。300万円のツールなら、まず300万円を自社で払い、実績報告が通ってから補助分が振り込まれます。入金は数か月後。資金繰り表とセットで考えないと、黒字倒産の芽になります。

うごく君のひとことこの2つを知らずに突っ走る会社、本当に多いんだ。「採択=入金」じゃないよ。採択は“権利を取っただけ”。ここから書類の本番が始まるんだ。

2026年後半の主要7制度|早見表

「うちはどれ?」を1分で。スマホの方は表を横にスクロールできます。

制度名補助額・補助率の目安2026年後半の動きAI導入との相性
デジタル化・AI導入補助金2026
(旧:IT導入補助金)
通常枠 5万〜450万円
補助率 1/2以内(条件により2/3以内)
3次締切は2026年7月21日17:00。4次以降は事務局が随時公表 ◎ 本命
SaaS・AIツールの入口
省力化投資補助金
〈カタログ注文型〉
カタログ掲載製品が対象
従業員規模で上限が変動
随時受付中
ロボット・自動機器
省力化投資補助金
〈一般型〉
最大1億円(大幅賃上げ特例時)
補助率 最大2/3
第7回は公募要領2026年6月5日公開、申請受付7月1日〜7月31日
自社専用のAIシステム
新事業進出・ものづくり
商業サービス補助金
(旧2制度の統合)
750万〜7,000万円
(賃上げ特例で最大9,000万円)
補助率 1/2〜2/3
第1回は申請受付2026年8月31日〜9月30日18:00、採択発表は12月頃予定
設備+AIの新事業
小規模事業者持続化補助金
〈一般型・通常枠 第20回〉
50万円/インボイス特例+50万円/賃金引上げ特例+150万円=最大250万円
補助率 2/3(赤字事業者は3/4)
申請受付2026年11月5日〜12月15日17:00。様式4の発行締切は12月4日
HP・広告・販路開拓
人材開発支援助成金
〈事業展開等リスキリング支援コース〉
経費助成 最大75%(中小)
+賃金助成 1人1時間1,000円
通年。訓練開始の1か月前までに計画届。令和8年度が最終年度
AI研修・人材育成
自治体の独自制度
(県・市町村)
数十万〜数百万円
国の制度に上乗せできる場合も
年度ごと・予算枠に達し次第終了が多い
要:併用可否の確認

💡 プロがよく組む「合わせ技」

ツール代は補助金、人の教育は助成金。財布を分けると、同じ予算で導入の“成功率”が上がります。

デジタル化・AI導入補助金でツール導入人材開発支援助成金で使い方研修道具と使い手が同時に揃う

※同じ経費を2つの制度で二重取りすることはできません。「何の費用を、どちらで見るか」を最初に線引きします。

⚠️ この表の使い方
金額・締切・要件は年度途中でも変わります。ここに載せているのは2026年7月時点で公表されている内容です。申請の前には必ず、各制度の公式サイトで最新の公募要領を確認してください。この記事の末尾に公式リンクをまとめています。
STEP1
準備|先にやっておく
「申請できる状態」を作る

ここを飛ばして締切直前に慌てる会社が、毎回一定数います。多くの補助金は電子申請で、GビズIDプライムというアカウントが必須。発行に日数がかかるので、制度を選ぶ前に手続きを始めてください。

GビズID(公式)を開く ↗
  1. GビズIDプライムを取得(電子申請の共通の入口。取得に日数がかかります)
  2. SECURITY ACTIONの自己宣言(情報セキュリティ対策の宣言。IT系の補助金で求められます)
  3. 直近2期分の決算書・確定申告書をPDFで手元に揃える
  4. 従業員数・給与支給総額・事業場内最低賃金を数字で把握する(賃上げ要件の判定に必要)
  5. 相談先を決める(商工会議所・商工会/認定経営革新等支援機関/IT導入支援事業者)
うごく君のひとことGビズIDは「役所の共通ログイン」みたいなもの。補助金だけじゃなく社会保険の手続きにも使えるから、取っておいて損はないよ。
STEP2
選定|1つに絞る
「目的」から制度を逆算する

初心者がいちばん失敗するのが「金額の大きい制度から選ぶ」こと。順番が逆です。やりたいこと → 制度で選ぶと、事業計画が自然に通る形になります。

目的別・迷ったらこれ
  • とりあえず生成AIやSaaSを業務に入れたい → デジタル化・AI導入補助金(通常枠)。あらかじめ登録されたITツールから選ぶ方式なので、初心者でも一番迷いにくい
  • うちの業務専用のAI・自動化システムを作りたい → 省力化投資補助金(一般型)。オーダーメイド型で金額も大きい
  • 人手不足を機械・ロボットで埋めたい → 省力化投資補助金(カタログ注文型)。掲載製品から選ぶ方式で手続きが軽い
  • 新しい事業・新商品に踏み出したい → 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
  • HP・広告・販路開拓にお金をかけたい(小規模) → 小規模事業者持続化補助金
  • 社員にAIを使いこなさせたい → 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)
対象になる経費・ならない経費(AI導入の場合)
◎ 対象になりやすい
ソフトウェア購入費、クラウド利用料(デジタル化・AI導入補助金では最大2年分)、導入設定・マニュアル作成、導入研修、保守サポート、データ連携やセキュリティのオプション
✕ 対象外になりやすい
交付決定前に発注・支払いしたもの、汎用のパソコン・タブレット単体、既存ソフトの単なる更新、社内人件費、公租公課、リース・レンタルの一部
登録済みITツールを検索する ↗
STEP3
計算|ここが本題
実質いくら? 費用対効果を数字にする

「補助率1/2」と言われてもピンと来ません。実際の会社の数字に置き換えると、判断は一瞬で終わります。ここでは代表的な2パターンで計算します。

ケースA|AIツール導入(デジタル化・AI導入補助金/通常枠)
項目金額考え方
導入費用(総額)300万円ソフト+クラウド2年+導入設定+研修
補助金(1/2)▲150万円4プロセス以上の枠を想定
実質負担150万円※ただし先に300万円は払う(あと払い)
削減できる工数月100時間5人 × 月20時間の事務・転記作業
金額換算月20万円時間単価2,000円で試算
回収期間約7.5か月150万円 ÷ 20万円/月
ケースB|AI研修(人材開発支援助成金/リスキリング支援コース)
項目金額考え方
研修費(5名・Off-JT)200万円外部研修・eラーニング等
経費助成(最大75%)▲150万円中小企業の場合の助成率
賃金助成(1,000円/時間)▲別途加算受講時間 × 人数分
実質負担50万円前後まで圧縮も要件充足が前提
うごく君のひとことここで大事なのは「補助金が出るから買う」じゃないってこと。補助金がなくても回収できる投資を、補助金で早く・軽くする。この順番だけは崩さないでね。
⚠️ 見落としがちな“隠れコスト”
①先払い分のつなぎ資金(金利)/②申請書類の作成にかかる自社工数/③支援業者への手数料(着手金+成功報酬10〜20%程度が相場)/④補助金は原則として課税対象の収益になります(圧縮記帳の可否は税理士に確認を)。この4つを入れて、初めて本当の費用対効果が出ます。
STEP4
申請|通る計画の書き方
審査員が見ている“5つの点”

審査は作文コンテストではありません。公募要領に書かれた審査項目に、ひとつずつ答えているかを見られます。逆に言えば、公募要領の審査項目が答案の設問です。

  1. 現状の課題が“数字”で書かれているか(「忙しい」ではなく「請求書処理に月40時間」)
  2. 導入するもので、その課題がどう解決するか(因果がつながっているか)
  3. 効果が数値目標になっているか(労働生産性・付加価値額の伸び率など、制度が求める指標)
  4. 実行体制とスケジュールが現実的か(誰が・いつまでに)
  5. 賃上げ・雇用への波及があるか(近年はここの配点が重い)
よくある“落ちる書き方”と“通る書き方”
✕ 落ちる
「AIを導入して業務を効率化し、生産性を向上させ、企業価値を高めます」
——どこの会社にも当てはまる。= 自社の話をしていない。
◎ 通る
「見積作成に1件90分、月60件で90時間。AI見積システムで1件20分に短縮し、月70時間を営業訪問に振り替え、来期の受注件数を15%増やす」
——現場の数字があるから、審査員が検算できる。
申請サポート業者を選ぶときの注意
  • 「必ず採択されます」と言う業者は避ける。審査がある以上、断言はできません
  • 成功報酬の料率と算定基準(補助金額に対してか、事業費に対してか)を契約前に文書で確認
  • 採択後の実績報告まで見てくれるか。ここを外注範囲から外している業者は、いちばん大変なところで手が離れます
  • まずは無料の公的相談窓口(商工会議所・商工会、よろず支援拠点)を使ってから、有料を検討しても遅くない
STEP5
採択後|本当の山場
実績報告と、その後の報告義務

採択の通知が来た瞬間に気が緩みますが、実務の負荷はここからが本番。書類が1枚足りないだけで入金が数か月ずれます。

  1. 交付申請 → 交付決定(この通知を受けてから発注)
  2. 発注・契約・納品・検収・支払い(原則、銀行振込。現金払いは証拠が残りにくく嫌われます)
  3. 実績報告:見積書・発注書・契約書・納品書・請求書・振込控え・導入後の画面キャプチャなど一式
  4. 事務局の確認 → 補助額の確定 → 入金
  5. 効果報告:導入後、数年にわたって生産性や賃上げの実績を報告する義務があります
⚠️ 返還リスクを甘く見ない
賃上げ計画を出して達成できなかった場合や、報告を怠った場合、補助金の返還を求められることがあります。虚偽の申請・水増し請求などの不正受給は、返還に加えて加算金や事業者名の公表といった重い措置の対象です。「取れれば勝ち」ではなく、報告まで含めて実行できる計画を出してください。

ここからが本題。AIを噛ませると、何が変わるか

補助金申請がしんどい理由は「読む量」と「揃える書類の多さ」。この2つは、まさに現在のAIがいちばん得意な領域です。

補助金 × AI = 効く4つの使い方

「作文を書かせる」のは一番もったいない使い方。真価は“読解”と“管理”にあります。

1
公募要領を読ませる100ページ超のPDFを丸ごと渡し、「自社が満たすべき要件」を箇条書きのチェックリストに変換させる。
2
自己診断させる自社の決算数値・従業員数を渡して、「対象になるか/どの枠か/不足している要件は何か」を判定させる。
3
叩き台を作らせる現場のメモや会話の録音から、事業計画の骨子を組ませる。数字と固有名詞は必ず人間が入れる。
4
審査員役をやらせる書いた計画を「審査項目に沿って100点満点で採点し、減点理由を挙げて」と壁打ちさせる。
コピペで使える|4本のプロンプト
📋 ① 公募要領を要件チェックリストに変換
あなたは補助金申請の実務に詳しい中小企業診断士です。
添付した公募要領を読み、以下を作ってください。

1. 申請できる事業者の条件(チェックリスト形式・Yes/Noで答えられる粒度)
2. 補助対象になる経費/ならない経費の一覧
3. 提出書類の一覧と、それぞれの入手先・所要日数の目安
4. 締切から逆算した準備スケジュール(週単位)
5. 「ここを間違えると不採択・返還になる」注意点トップ5

※要領に書かれていない事項は推測せず「要確認」と明記してください。
※参照した箇所は、ページ番号または見出し名を添えてください。
📋 ② 自社が対象かどうかの自己診断
以下は当社の情報です。添付の公募要領に照らして、
「対象/対象外/要確認」を項目ごとに判定してください。

【当社情報】
業種:〔例:建設業(足場工事)〕
資本金:〔例:1,000万円〕 / 従業員数:〔例:18名〕
直近期の売上:〔  〕 / 営業利益:〔  〕
やりたいこと:〔例:見積作成と写真整理をAIで自動化したい〕
使いたい費用:〔例:ソフト200万円+導入研修50万円〕

判定は表形式で。最後に「今のままだと引っかかりそうな要件」と、
その埋め方の案を3つ挙げてください。
📋 ③ 現場のメモから事業計画の骨子を作る
あなたは審査に通る事業計画書の構成に詳しいプロです。
以下の現場メモをもとに、事業計画の骨子を作ってください。

【現場メモ】
〔困っている作業・かかっている時間・人数・季節変動などを、
話し言葉のままで構わないので貼り付け〕

【出力してほしい構成】
1. 現状の課題(必ず数値で。数値が不足していれば「要計測」と指示)
2. 導入するツールと、課題への効き方(因果を1本の線で)
3. 定量目標(作業時間◯%削減、労働生産性◯%向上 など)
4. 実行体制とスケジュール(誰が・いつ)
5. 賃上げ・雇用への波及

※事実が不明な箇所は絶対に創作せず、〔要確認〕と書いてください。
📋 ④ 審査員になりきって採点させる
あなたは本補助金の審査員です。添付の公募要領の審査項目に沿って、
以下の事業計画案を100点満点で採点してください。

【事業計画案】
〔ここに自分が書いた計画を貼り付け〕

出力は次の形式で。
・審査項目ごとの点数と、その根拠
・減点理由(具体的にどの一文が弱いか)
・書き直し案(減点部分だけ、3パターン)
・審査員が抱きそうな疑問と、それに先回りする一文

厳しめに。褒めなくて構いません。
うごく君のひとこと④の「厳しめに。褒めなくて構いません」の一行、地味だけど効くよ。これを付けないと、AIはやさしく褒めてくるからね。

さらに、自立型AI(AIエージェント)が加わると

チャットのAIは「聞けば答える」。自立型AIは「手順を分解して、自分で最後までやる」。補助金業務は手順が決まっている作業の塊なので、相性が良い領域です。

📡 締切の見張り番

  • 公式サイトを定期的に巡回し、公募要領の更新・新しい締切回の公表を検知
  • 「4次締切が出ました」をチャットやメールに自動通知
  • 締切から逆算した準備タスクをカレンダーに自動登録

🗂️ 証憑(しょうひょう)の整理係

  • 見積書・請求書・振込控えをファイル名の規則どおりにリネーム
  • 「実績報告に必要な書類のうち、足りないのはこれ」と差分を提示
  • 金額の突合(見積 → 発注 → 請求 → 振込)の食い違いを検出

📊 効果報告の下ごしらえ

  • 勤怠・販売データから、労働生産性や付加価値額を毎月自動集計
  • 導入前後の比較グラフを自動生成し、報告書の素材にする
  • 賃上げ計画の達成見込みを早期にアラート

🔎 制度の横断リサーチ

  • 国・県・市の制度を横断で調べ、自社が使えそうなものを一覧化
  • 併用可否・重複禁止のルールを整理して提示
  • 不採択だった場合、次回に向けた改善点を審査項目ごとに整理
ただし。ここは絶対に外さないでください
1 制度名の“うろ覚え”に注意

AIは学習時点の情報で答えます。「IT導入補助金」「ものづくり補助金」と平然と答えることがありますが、2026年は制度名も枠組みも変わっています。必ず公式サイトのPDFを読み込ませてから質問してください。

2 金額・締切は必ず一次情報で

補助率や上限額は、AIが最もそれらしく間違える項目です。数字が出てきたら「公募要領の何ページか」を答えさせ、自分の目で該当ページを確認する。ここは手を抜けません。

3 決算数値・個人情報の入力先

決算書や従業員名簿を扱うなら、入力内容が学習に使われない設定・法人向けプランを選ぶ。社内で「何をAIに入れてよいか」のルールを1枚決めてから始めてください。

4 AI丸投げの計画は、見れば分かる

審査員は毎年何百本も読んでいます。固有名詞と現場の数字がない計画は、きれいでも通りません。AIは“骨組みと推敲”、中身は現場から。

5 自立型AIには「権限の線引き」を

調べる・整理する・下書きするまでは任せてよい。送信・申請・支払いの実行は人間の承認を挟む。ここを分けておかないと、事故が起きたときに取り返しがつきません。

6 最終責任は事業者にある

「AIがそう言ったので」は通用しません。申請内容の正確性の責任は申請者にあります。不安な論点は、労働局・事務局・専門家に直接確認を。公的窓口の相談は無料です。

仕事だけじゃない。暮らしの側にも“申請できるお金”がある

補助金・助成金は事業者向けだけの話ではありません。同じ「探して・要件を確かめて・期限内に出す」というスキルは、そのまま家計にも効きます。

仕事 会社として使う
  • AIツール・基幹システムの導入費を圧縮する
  • 社員のAI研修費を助成金でまかなう
  • 設備投資・省人化投資のタイミングを制度に合わせる
  • 採用・定着(雇用系の助成金)と組み合わせる
  • 事業承継・M&Aの費用を対象制度で軽くする
  • 自治体の上乗せ制度を重ねて自己負担をさらに下げる
プライベート 個人として使う
  • 資格取得やリスキリングに使える給付制度を調べる
  • 住宅の断熱・省エネ改修、給湯器の入れ替え
  • 自治体の子育て・出産・移住・住宅の支援
  • 医療費や税の還付など「申請すれば戻るお金」
  • 「○○市 補助金 2026」で自治体サイトを定点チェック
  • 家族の分も含め、年1回“申請できるもの棚卸し”をする
うごく君のひとこと個人向けの制度は自治体ごとにバラバラで、探すのが本当に面倒。だからこそAIの出番。「群馬県◯◯市に住む40代・子ども2人が使える制度を一覧にして、公式ページのURLも付けて」と頼んで、出てきたURLは必ず自分で開いて確認——これが正しい使い方だよ。

2026年後半〜2027年春の動き方カレンダー

7
7〜8月省力化投資補助金〈一般型〉第7回の申請期間。デジタル化・AI導入補助金は次回締切の公表待ち。GビズIDの取得はこの時期に。
8
8月末〜9月新事業進出・ものづくり補助金 第1回の申請受付(8/31〜9/30 18:00)。大型投資を考えるならここ。
10
10〜11月持続化補助金 第20回の準備期間。商工会議所・商工会への相談と様式4の依頼は早めに(12/4締切)。
12
12月〜年明け持続化補助金の締切(12/15)。並行して翌年度(令和9年度)の予算案が見え始める時期。
通年人材開発支援助成金は訓練開始の1か月前までに計画届。研修日程から逆算して動く。令和8年度が最終年度のコースあり。
随時省力化投資補助金〈カタログ注文型〉は随時受付。自治体の制度は年度当初と補正予算のタイミングで出ることが多い。
⚠️ 「予算がなくなり次第終了」の制度もある
特に自治体の制度は、締切前でも予算枠に達した時点で受付終了になることがあります。締切を待たず、動けるときに動くのが鉄則です。

よくある質問

創業したばかり/個人事業主でも申請できますか?
制度によります。多くの補助金は個人事業主も対象ですが、直近の確定申告書の提出が求められるため、実績が1期もないと使えない制度もあります。一方で創業者向けの枠を設けている制度もあります。まずは商工会議所・商工会の無料相談で、自社の状況で使えるものを絞るのが最短です。
複数の補助金を同時に使えますか?
「同じ経費を2つの制度で補助してもらう」ことはできません(二重取りの禁止)。ただし、経費の中身が分かれていれば併用できる場合があります。例:ツール代は補助金、研修費は助成金。また、同じ制度でも過去の交付決定から一定期間は再申請できない、プロセスが重複すると減点・不採択になる、といったルールがあるため、公募要領の「重複申請」の章を必ず確認してください。
採択率はどのくらいですか?
制度と回によって大きく変動します。小規模事業者持続化補助金は近年おおむね4〜6割の間で推移しており、回によっては半分以下になることもあります。「出せばもらえる」ものではないという前提で、加点項目(賃上げ、事業継続力強化計画の認定など)を積み上げる姿勢が結果を分けます。
不採択だったら、もう終わりですか?
いいえ。多くの制度は年に複数回の公募があるので、次回に再申請できます。むしろ実務では、1回目の申請で計画の粗さが分かり、2回目で通るケースが少なくありません。可能であれば審査結果の通知内容を確認し、審査項目ごとに書き直してください。この作業はAIの壁打ちが特に効きます。
「補助金が必ず取れます」という営業電話が来ました
審査がある以上、採択を保証することはできません。断言する業者は避けてください。また、交付決定を受けた事業者を狙った詐欺も報告されています。事務局が電話で口座情報を聞くことはありません。不安な場合は、必ず公式サイトに掲載された番号に自分からかけ直して確認してください。
結局、何から始めればいいですか?
①GビズIDプライムの申請、②自社の困りごとを「時間」と「金額」で書き出す、③この記事の早見表で候補を1つに絞る、④商工会議所・商工会か支援機関に相談予約。この4つを今週中に。制度は待ってくれませんが、準備は今日から始められます。
📌 この記事のまとめ

2026年は制度の名前も枠組みも変わった年。古い情報のままだと、そもそも入口にたどり着けません。やることは3つだけです。①GビズIDを今すぐ取る ②目的から制度を1つに絞る ③交付決定前に発注しない。そして、公募要領を読む・書類を揃える・締切を管理するという“重くて退屈な部分”は、AIに任せられる時代になりました。人間がやるべきは、現場の数字を出すことと、最終判断です。

⚠️ 免責事項
本記事は2026年7月時点で公表されている情報をもとにした一般的な解説であり、個別の申請可否・採択・支給を保証するものではありません。制度内容・金額・締切・要件は変更されることがあります。申請にあたっては必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領を確認し、税務・労務の個別判断は税理士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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所要時間は数分です。スマホからそのまま回答できます。
※本診断は制度の採択・支給を保証するものではありません。